2023-02-17
止まってる車にぶつかる傷・ぶつけられた傷それぞれ場合の対処方法を解説
画像出典:photoAC
「止まっている車に傷が入った場合の対処法が知りたい」と思ったことはありませんか?
止まってる車にぶつけてしまった、車をぶつけられたという事故は、日常生活の中でも頻繁に起こる出来事です。それぞれの対処法について、詳しく解説します。
ぶつかる傷・ぶつけられた傷は保険適用できる?
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車に乗っている限り、事故の加害者・被害者になることは誰にでもありうることです。
それぞれの傷に関して、どのような保険が適用できるのか見ていきましょう。
保険は自賠責保険と任意保険の2種類ある
まずは、車の保険について詳しく解説していきます。車の保険は大きく分けて「自賠責保険」と「任意保険」の2種類に分けられます。
自賠責保険 |
車を購入したすべての所有者に、加入が義務付けられている保険です。必ず加入しなければならないと法律で定められていることから、別名「強制保険」とも呼ばれています。 |
任意保険 |
任意で加入するタイプの保険です。保険の内容やサービスは、保険会社ごとに異なります。 |
自賠責保険は保険料が安い分、補償内容がかなり限定的となっています。反対に任意保険は、自賠責保険よりやや高額にはなるものの、補償の範囲が幅広いのが特徴です。そのため、自賠責保険だけでは補償しきれない損害を、任意保険によってカバーできるよう、どちらにも加入しておくのが一般的です。
自賠責保険が適用になる場合
自賠責保険は、交通事故の被害者を救済するための保険なので、人身事故に合った被害者に対してのみ補償が適用されます。反対に、事故を起こした加害者のケガ・加害者が所有する車の破損・建物やガードレールの破損などは補償の対象外となるため、注意が必要です。
自賠責保険で支払われる保険金は、迅速かつ公平性を保つため、あらかじめ下記のように支払いの基準府が定められています。
|
損害の範囲 |
支払限度額(被害者1名あたり) |
傷害(ケガ) |
・治療関係費 ・文書料 ・休業損害 ・慰謝料 |
最高120万円まで |
後遺障害 |
・逸失利益 (本来得られるはずだった利益・給与) ・慰謝料等 |
神経系統・精神・胸腹部臓器に著しい障害を残して介護が必要な場合▽ 常時介護のとき:最高4,000万円 随時介護のとき:最高3,000万円 後遺障害の程度により▽ 第1級:最高3,000万円~ 第14級:最高75万円まで
|
死亡 |
・儀費 ・逸失利益 ・慰謝料(本人および遺族に対して) |
最高3,000万円まで |
死亡するまで続く傷害(ケガ) |
・治療関係費 ・文書料 ・休業損害 ・慰謝料 |
最高120万円まで |
参考:日本損害保険協会|自賠責保険
被害者と加害者との間で話の折り合いがつかず、示談の成立が長引いている場合であっても、被害者側の方で損害賠償を直接請求できるのが特徴です。自賠責保険があることで、当面の治療費や休業補償を受けられるため、事故によって被害者が受ける損害を少しでも減らすことができます。
任意保険が適用になる場合
自賠責保険では、事故の被害者に対してのみ補償を行いますが、任意保険では被害者のケガや車の損傷に対する補償に加えて、加害者側の補償も行えるのが特徴です。
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被害者への補償 |
|
加害者への補償 |
|
自賠責保険 |
人 |
物 |
人 |
物 |
自賠責保険 |
〇 |
× |
× |
× |
自動車保険 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
上記のように任意保険は補償範囲が幅広いため、自分の車についた傷やへこみを修理する際、「加入している保険を使って安く済ませたい」と考える人も多いでしょう。しかしここで注意しておきたいのは、契約している任意保険の種類や、傷がついた原因によっては保険が適用されない場合があるという点です。
車両保険は大きく分けて「一般型」と「エコノミー型」の2種類に分けられます。
一般型 |
日常生活レベルのトラブルから事故・災害まで、補償範囲が広い。 →保険料は高く設定されている。
|
エコノミー型 |
一般型と比較して補償範囲は限定的でせまい。 →保険料は安く設定されている。
|
一般型と、エコノミー型それぞれの補償範囲は下記の通りです。
引用:ソニー損保
上記の例にあてはめると、自分の車が停車中に当て逃げされた場合、エコノミー型に入っている人は保険を利用できません。また、他の車と衝突・接触してできた傷は、エコノミー型であっても保険の利用が可能です。
このように、自分が加入している任意保険の種類と、傷がついた原因によって保険利用の可否が変わってくるため、「必ず保険が使える」と思い込んでしまうのは危険です。どちらのタイプの任意保険に加入しているのか、事前に確認しておきましょう。
そして、任意保険を利用して傷の修理を行った場合、翌年の等級が下がり、保険料は値上がりします。小さな擦り傷程度なら、修理費用もそこまで高額にならないため、値上がりした保険料のほうがかえって高くついてしまうかもしれません。
このように、補償が適用される一般型の任意保険に加入していたとしても、自腹で修理を依頼するほうが結果的に安く済む場合もあります。保険を利用して修理を行った場合、いくら保険料が上がるのか分からなければ、保険会社に依頼して試算してもらうのがおすすめです。「試算を依頼したら必ず保険を利用しなければいけない」という訳ではないので、まずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
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