2023-02-16
初心者でも自分で車の傷を直せる!?必要な道具・手順を徹底解説
画像出典:photoAC
「車についた小さな傷を自分で直したい」とお考えの方は多いでしょう。この記事では初心者でも自分で直せる傷、へこみの条件や修理方法について詳しく解説します。自分で直せない場合の対処法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
浅いひっかき傷にはタッチペンがおすすめ
引用:楽天市場
タッチペンは、ペンタイプの傷消し剤です。ペン先から直接傷に塗料を塗布できるもので、タッチアップペンやタッチペイントの別名で呼ばれることもあります。各自動車メーカーがボディーカラー別に純正品のタッチペンを販売しているため、自分で修理する場合でも色のミスマッチが起こりにくい点が魅力です。
タッチペンは深い傷や広範囲にわたる傷の修理には不向きですが、小石がぶつかってできた小さな塗装の剥がれなどピンポイントの補修に適しています。価格もそれほど高くないため、修理費用を削減したい方にはもってこいです。
タッチペンには自動車メーカーが販売する純正品のほかに、カー用品店などが販売する社外品があります。タッチペンを選ぶ際には、まず以下2点を確認しましょう。
外装色コードは、コーションプレート(メーカーによってネームプレート、サービスインフォメーションプレートなど呼び方はさまざま)に記載されています。コーションプレートがある場所は車種によって異なりますが、以下のいずれかの場所に設置されているのが一般的です。
コーションプレートがある位置
- 運転席側フロアカーペット下側
- 助手席側センターピラー
- 運転席側センターピラー
- エンジンルーム
コーションプレートを見つけたら、そこに記載されている車の色情報(外装色コード)を確認します。この色情報をもとに商品を選べば、車のボディーカラーに近いものが手に入るでしょう。
タッチペンの塗料の色は一見すると車の塗装色に比べて濃いように思われますが、これは車の塗装が紫外線や熱によって経年劣化することを考慮してのものです。時間が経てば、タッチペンによる補修部分との差は目立たなくなります。
次に、タッチペンのペン先の太さを選ぶために傷の大きさを測りましょう。ペン先が太すぎるとタッチペンの塗料が範囲外にはみ出してしまいますし、細すぎると補修に余計な手間がかかります。タッチペンにはさまざまな太さが用意されているため、傷のサイズに合ったものを選ぶようにしましょう。
深めのひっかき傷にはパテがおすすめ
引用:楽天市場
パテは、深めのひっかき傷や穴、凹み傷などを埋めて補修する充填剤です。ポリエステルやエポキシなどの樹脂を主成分とし、塗布後乾燥すると硬化します。その硬化した塗布面を研磨して滑らかにすることで、傷を目立たなくします。
パテの種類は、以下の5種類です。
- 厚づけパテ
- 薄づけパテ
- 超軽量パテ
- バンパーパテ
- マフラーパテ
パテの種類別の特徴とメリットデメリット、自分で車の傷を修理する場合に適した修理箇所を以下表でご紹介します。
パテの種類別の特徴とメリット・デメリットの比較
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特徴 |
メリット |
デメリット
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厚づけパテ |
・汎用性が高く、最もスタンダードなパテ ・主剤と硬化剤の2液性で、使用前によく混ぜる必要がある |
・密着性が高く、ボディのあらゆる場所に使用できる ・乾燥しても収縮しないため、塗布面を滑らかに加工しやすい
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・作業に時間と手間がかかる ・気泡が入ってピンホールができやすい |
薄づけパテ |
・厚づけパテのカバー用パテ ・厚付けパテでできた表面の凸凹やピンホールを補修する |
1液性で作業が簡単
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広範囲に塗布すると収縮する |
超軽量パテ |
・マイクロバルーン(軽量の球状の粒子)を含むパテ ・厚づけパテが自身の自重ではがれ落ちてしまうような広範囲の凹みや傷を補修する際に、土台として使用する |
広範囲の傷や凹みでも軽量で補修できる
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超軽量パテ単体では補修はできない |
バンパーパテ |
樹脂パーツ専用パテ |
・柔軟性に優れていて、曲線にも対応できる ・1液性で作業が簡単 ・広範囲に使用できる
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作業前にプライマーを塗布する必要がある |
マフラーパテ |
・マフラー専用パテ ・マフラーの亀裂補修に対応できるよう、高い耐熱性を持つ
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仕上げまで手間がかからない
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場合によっては使いきれず余ってしまう |
使用に適した箇所と傷の程度
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使用に適した箇所 |
使用に適した傷の状態 |
厚づけパテ |
ボディ(金属) |
直径10cm、深さ20mm程度 |
薄づけパテ |
ボディ(金属) |
深さ2mm程度の擦り傷、浅い凹み |
超軽量パテ |
ボディ(金属) |
直径20cm、深さ30mm程度 |
バンパー用パテ |
バンパー(樹脂) |
広範囲の浅く薄い傷、凹み |
マフラーパテ |
マフラー |
直径2cm以下 |
金属で構成されるボディ部分の補修では、厚づけパテと薄づけパテの2つを使用します。厚づけパテはその名の通り厚く塗布できるパテで、濃度が濃いことから凹み傷に最適です。ただその性質上気泡が入りやすく、乾燥するとピンホールができてしまいます。薄づけパテは厚づけパテによってできたピンホールや段差を補修するために使用します。
樹脂で構成されるバンパー部分の補修には、バンパー専用のパテを使用する必要があります。これは、通常のパテは樹脂素材に対する密着性が弱いことによるものです。バンパーパテは樹脂素材への密着性を高めた専用パテで、広範囲かつ浅めの傷の補修に適しています。ただパテ単体では密着度が足りないため、パテの塗布前にプライマーを塗布します。深い傷や凹みを補修したい場合には、粘度の強いねんどパテを使用するのがおすすめです。
マフラー部分の補修には、排気ガスの高温に耐えることができる高い耐熱性が必要です。そのため、マフラー部分には耐熱性を備えたマフラー専用パテを使用します。
次項では、コンパウンドを使用して浅い擦り傷を修理する方法と手順を解説します。
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