2021-05-27
車の買い替え時や売却した場合に保険はどうしたらいいの?各種保険ごとに解説
画像出典:Adobe Stock
車の買い替えを考えていると、保険の手続きや返戻金について気になりますよね。車の自賠責保険や任意保険は売却するときにそれぞれ所定の手続きが必要です。あらかじめきちんと把握して、余裕を持って手続きを行うようにしましょう。
「車の買い替えをすると保険はどうなるのだろう?」「車を売却時に保険の手続きは必要なの?」と、車の買い替えや売却を検討していると、保険についての疑問がたくさん浮かびますよね。車の買い替えは頻繁に行うものではないからこそ、知らないことが多いのも不思議ではありません。
そこで本記事では、車の買い替えや売却をするときに必要な手続きや払戻金など、保険について知っておきたいことを解説します。中には知らないと損をしてしまうケースもあるので、車を手放す前にしっかり理解しておきましょう。
1.車を買い替えや売却をするなら必ず保険の手続きを
画像出典:Adobe Stock
まず、車の保険には次の2種類があることをおさらいしておきましょう。
これらの保険は、車を買い替えたり売却したりする場合に、それぞれ所定の手続きが必要です。自賠責保険か任意保険かによって手続きが異なるため、それぞれ把握しておきましょう。
また、任意保険は車の買い替えをするのか、売却のみをするのかによっても手続きが異なります。次の項から詳しく解説していきますので、車を手放す前にしっかりと理解しておいてください。
2.自賠責保険の手続き方法
画像出典:Adobe Stock
まずは車を手放すときの自賠責保険の手続きについて解説します。自賠責保険は新車購入時の諸費用の一部として、また継続車検時に車検の費用の一部として支払いを行っているため、そもそも自賠責保険について考えたことがないという人も少なくないでしょう。まずは自賠責保険がどのようなものかを知り、売却時に行うべき手続きを覚えておいてください。
自賠責保険とは?
そもそも自賠責保険とは、「自動車損害賠償責任保険」の略で、法律で加入が義務付けられた保険のことです。「加入した覚えがない」という人もいるかもしれませんが、通常は新車購入時に諸費用の一部として自賠責保険料を支払い、半ば自動的に加入しています。また、それ以降の支払いは車検時に車検費用の一部として支払っているのです。
この自賠責保険は、事故を起こした場合に怪我や死亡など被害者の身体的な損害に対してのみ補償されます。次に紹介する任意保険とは異なり、物損事故や自分の怪我などに対しては補償されません。
もしも自賠責保険に加入していない状態で車を運転した場合、次のように罰せられます。
- 1年以下の懲役または50万円以下の罰金
- 違反点数6点が付加され、免許停止処分
これは、事故を起こさなくても、自賠責保険に加入せず車を走行させただけで適用されるため注意しましょう。
自賠責保険の手続き方法
結論から言うと、自賠責保険の手続きは自分で行う必要がありません。自賠責保険は車に紐づいており、買取業者が必要な処理を行ってくれるためです。
また、新車の場合は購入時に併せて加入できますし、車検期間が残っている中古車に乗り換える場合は次の車検まで自賠責保険も有効ですので、新しい契約手続きも別途行う必要はありません。
3.任意保険の手続き方法
画像出典:Adobe Stock
続いて、車の買い替え、売却時に必要な任意保険の手続きについて解説します。
先ほど紹介した自賠責保険は、車のユーザーが自ら手続きを行う必要はありませんでしたが、任意保険は自分で手続きをしなければなりません。また、買い替えなのか売却だけなのかによっても手続きの内容が異なりますので、それぞれ把握しておきましょう。
任意保険とは?
自賠責保険は車を所有する人全員に加入義務のある強制保険でしたが、任意保険は名前の通り加入の義務はなく、加入するかどうかは車のユーザーの意思に委ねられています。補償内容も一律ではなく、プランによってさまざまです。ただ、任意保険への加入は義務にはなっていないとはいえ、多くの人は任意保険にも加入しています。
任意保険へ加入すべき理由の1つとして、自賠責保険では補償内容が不十分である場合があるということです。事故の内容や相手の怪我の程度によって損害賠償金額は異なりますが、自賠責保険での補償金額を遥かに超える金額となることも珍しくありません。そこで、自賠責保険の補償を超えた部分について、任意保険に加入していることで補えるというメリットがあります。
また、自賠責保険は事故の被害者、つまり事故に遭わせてしまった相手の身体的な損害への補償を目的としています。そのため、自賠責保険では自分の怪我はもちろん、相手や自分の車の損害に対しては補償されません。任意保険なら自分自身や同乗者の怪我、自分の車の故障など、幅広い補償内容から選択して加入することができるのでより安心です。
そのため、任意保険の加入は義務ではないとはいえ、基本的には加入しておくべきだと言えます。
乗り換えの場合の任意保険の手続き
いつ |
納車日決定後から
(納車済みの場合はできるだけ早く)
|
手続き方法 |
インターネット、郵送 など |
手続きの内容 |
車両入替 |
必要なもの |
・新しい車の車検証
・積算距離計の数値(手放す車、新しい車)
・金融機関口座(返金がある場合)
|
※保険会社、プランによって異なる場合があります。
車を乗り換える場合は、任意保険の「車両入替」という手続きが必要です。電話やインターネットで保険会社に連絡し、書面での変更手続きを行ってください。
納車前に手続きしておけば、納車日に補償が新しい車へ切り替わるように設定しておけるため、納車日決定後から納車前の期間に手続きをしておくことをおすすめします。
手続きには、新しい車の車検証や積算距離計の数値情報などが必要になるので、予め用意しておきましょう。また、乗換える車によっては保険料が変更になり、清算が必要になります。
ダイレクト系保険会社や様々な特約も増え、保険は常に進化しています。車の買い替えを機会に保険の見直しも検討してみましょう。
売却の場合の任意保険の手続き
いつ |
売却契約締結後 |
手続き方法 |
インターネット、郵送 など |
手続き内容 |
解約または中断 |
必要なもの |
【解約の場合】
・買取契約書など売却を証明する書類
・解約申込書
・解約する保険の保険証券
【中断の場合】
・買取契約書など売却を証明する書類
・中断証明書発行依頼書
・中断する保険の保険証券
|
※保険会社、プランによって異なる場合があります。
売却のみの場合、売却先との買取契約書など、売却を証明する書類があれば保険の手続きを開始できるので、手続きは売却契約締結後に余裕を持って行いましょう。 このケースでは、任意保険は解約するしかないと考えている方も多いとは思いますが、実は「中断」という選択肢もあります。
「中断」は文字通り、自動車保険を一時的に中断することを指し、数年後に車に乗り換える可能性がある場合には、等級や特約を引き継げることがあります。中断期間は保険料を支払う必要がありませんので、コストもかかりません。
各保険会社には中断規定があり、条件を満たすことで中断証明書という書類が発行できます。中断規定は「売却、廃車、他人への譲渡、返還がされている」「車検証の有効期限が切れ、継続して車検を受けていない」など会社によって異なる場合がありますので、一度保険会社に問い合わせてみてください。
一度解約してしまうと、保険契約が白紙になってしまい、自動車保険等級が失われます。将来的にまた車を購入し、任意保険に再度加入しても等級が引き継げないため、以前の割引を適用することができません。そのため、数年以内にまた車に乗る可能性が少しでもある方は、解約ではなく中断することも検討してみましょう。
4.保険料が戻ってくる返戻金とは?
画像出典:Adobe Stock
ここまで、車を買い替えたり売却したりするときの自賠責保険と任意保険の手続きについて解説しましたが、多くの人が気になっているのは保険料のことではないでしょうか?そこで覚えておきたいのが保険料の返還についてです。損をしないように、前払いした保険料が返還されるかどうかを予め把握しておきましょう。
自賠責保険の返戻金
まずは自賠責保険ですが、車を売却する場合は法的な還付の制度があるわけではありません。しかし、自賠責保険の残存期間に応じて、車の買取金額にいくらか上乗せされることが一般的です。
買取金額に上乗せされる金額は、日本自動車査定協会(JAAI)が定めた基準で算出されます。自賠責保険の残月数に応じた加算点数をご覧ください。
残月数
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
8
|
9
|
10
|
11
|
12
|
乗用車
|
0
|
0
|
1
|
2
|
3
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
8
|
8
|
軽
|
0
|
0
|
1
|
2
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
7
|
8
|
残月数
|
13
|
14
|
15
|
16
|
17
|
18
|
19
|
20
|
21
|
22
|
23
|
24
|
乗用車
|
9
|
10
|
11
|
12
|
13
|
14
|
14
|
15
|
16
|
17
|
18
|
19
|
軽
|
9
|
10
|
11
|
11
|
13
|
13
|
14
|
15
|
16
|
16
|
17
|
18
|
残月数
|
25
|
26
|
27
|
28
|
29
|
30
|
31
|
32
|
33
|
34
|
35
|
36
|
乗用車
|
20
|
20
|
21
|
22
|
23
|
24
|
25
|
26
|
27
|
27
|
28
|
29
|
軽
|
19
|
20
|
21
|
21
|
22
|
23
|
24
|
25
|
26
|
26
|
27
|
28
|
残月数
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
8
|
9
|
10
|
11
|
12
|
乗用車
|
0
|
0
|
1
|
2
|
3
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
8
|
9
|
軽
|
0
|
0
|
1
|
2
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
7
|
8
|
残月数
|
13
|
14
|
15
|
16
|
17
|
18
|
19
|
20
|
21
|
22
|
23
|
24
|
乗用車
|
9
|
10
|
11
|
12
|
13
|
14
|
15
|
16
|
16
|
17
|
18
|
19
|
軽
|
9
|
10
|
11
|
12
|
12
|
13
|
14
|
15
|
16
|
17
|
18
|
18
|
※保険期間の開始が2017年4月1日以降のもの
引用:日本自動車査定協会
この加算点数に1,000円をかけた金額を買取金額に上乗せされる形で受け取ることができます。
例えば、自賠責保険の期間を1年残した普通乗用車を売却するとしましょう。残月数12ヵ月の普通乗用車の加算点数は8点なので、8,000円が上乗せされることになります。
任意保険の返戻金
続いて任意保険について解説します。任意保険は保険料を月払いにできるプランも多く、月払いにしている場合は特に問題にならないでしょう。しかし、年払いにしている場合は、残りの保険期間に応じた払い戻しを受けることができます。
年払いにしている保険料の返戻金の金額は、「短期率」と呼ばれる係数を使って算出されることが一般的です。
経過期間ごとの短期率
経過期間
|
短期率(年払い)
|
7日まで
|
10%
|
15日まで
|
15%
|
1ヵ月まで
|
25%
|
2ヵ月まで
|
35%
|
3ヵ月まで
|
45%
|
4ヵ月まで
|
55%
|
5ヵ月まで
|
65%
|
6ヵ月まで
|
70%
|
7ヵ月まで
|
75%
|
8ヵ月まで
|
80%
|
9ヵ月まで
|
85%
|
10ヵ月まで
|
90%
|
11ヵ月まで
|
95%
|
12ヵ月まで
|
100%
|
引用:チューリッヒ
例えば、年間の保険料15万円を一括で支払い、8ヵ月で解約するとしましょう。この場合の計算式は次の通りになります。
150,000×80%(8ヵ月までの短期率)=120,000
この例では、12万円が支払い分の金額となります。つまり、15万円から12万円を引いた3万円が払い戻しされる金額です。
5.車検で支払っている税などはどうなる?
画像出典:Adobe Stock
自賠責保険は車検時に車検料金と共に支払っていますが、他にも車検時には重量税を支払っています。重量税とは、名前の通り車の重さによって金額が決まる税金で、車の所有者が支払わなければならない税金の1つです。新車購入時は3年分、継続車検時は2年分まとめて支払っている重量税は、車を売却した場合どうなるのでしょうか?
結論から言うと、重量税は期間の途中で車を手放したとしても、残りの期間分の払い戻しはなく、特別な手続きは必要ありません。ただし、重量税の残り期間が長い車は買取側にとってもメリットがあるので、査定額にプラスの影響を与える可能性はあるでしょう。
また、払い戻しのない重量税に対して、車関係の税金の中でも、自動車税に関しては残存期間分の払い戻しがあります。法律で定められたものではありませんが、買取業者が自動車税の残りの期間分の金額を買取料金に上乗せしてくれるのが一般的になっているのです。
買取料金を上乗せしてくれない業者に対しては自ら交渉したり、他の業者で買取を依頼したりしないと損をしてしまうことになりますので、車の売却をする人がしっかり把握しておきましょう。
6.車を売りたいなら「楽天Car車買取」がおすすめ!
引用:楽天Car車買取
本記事では、車を買い替えたり売却したりするときに必要な、保険関連の手続きについて解説しました。自賠責保険の手続きは自分で行う必要はありませんが、任意保険の手続きは自分でしなければなりません。
特に、「すぐに新しい車を購入しないけれど、数ヵ月から数年以内にはまた車に乗る可能性がある」という場合は、任意保険を解約するのではなく中断するという選択肢があります。中断するという方法を知らずに解約してしまうと損をしてしまうこともあるので、予め考えておきましょう。
また、保険の手続きに限らず、車の売却を考えているならできるだけ損をしないようにしたいですよね。そこで、車をできるだけ高く売りたいと考えているなら「楽天Car車買取」がおすすめです。
「楽天Car車買取」なら複数の信頼できる中古車販売店が、オークション形式で車を競り合うので納得いく価格で車を売却することができます。また、未経過期間の自動車税を月割計算してオークションに出品し金額に上乗せしますので、安心して車を売却することができます。
「楽天Car車買取」を利用するメリットは以下の通りです。
- 楽天IDがあれば愛車の買取のお申し込みが1分で完了
- 面倒な陸運局への手続きは一切不要
- 複数の中古販売店が直接入札するので、高額で売却しやすい
- オークション申請への手続きも車両検査も窓口は楽天のみ
- 手続きの流れがシンプルでわかりやすい
- 車の検査・オークションの出品・書類手続き・引き取りは全て無料※1
- 最低希望入札価格を設定できるので買取価格に満足できる
- 成約しなかった場合は無料でキャンセル可能
- 楽天Car車買取で申込&成約で楽天ポイント1000Pプレゼント
※1成約が決まった場合のみ手数料22,000円(税込)をいただきます。
車を高く売却したいと考えている方は、ぜひ一度楽天Car車買取をチェックしてみてくださいね。
楽天Car車買取
参考サイト
自動車保険の「任意保険」と「自賠責保険(強制保険)」の違い(参照日:2021-05-01)
https://www.zurich.co.jp/car/useful/grade_inheritance/
自動車保険を解約・途中解約する場合の注意点(参照日:2021-05-01)
https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/cc-cancel-points/
中古自動車査定基準及び細則(参照日:2021-05-01)
http://jaai.or.jp/jaaiimage/pdf/sateikijun180320/saisoku180320-03.pdf
楽天Carマガジンは、楽天Carが運営するウェブマガジンです。クルマの維持費をお得にする様々なコンテンツをお届けします!
この記事をシェアする!
あなたにおすすめの記事