2023-02-08
オールシーズンタイヤで冬の雪道は走れる?スタッドレスタイヤとの性能を比較!
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オールシーズンタイヤの雪道や凍結路といった冬道における性能をご存知ですか?スリップしやすい雪道などで安心して使用できるのか気になりますよね。この記事では、オールシーズンタイヤの冬道における性能を徹底解説します!
オールシーズンタイヤで雪道をどのくらい安全に走行できるのかと疑問に思っていませんか?名前の通り、季節を問わず使えることが特徴ですが、積雪や凍結のある道路での走行に特化したスタッドレスタイヤと同じくらい安全性が認められているのか気になりますよね。冬道での走行は一歩間違えるとスリップ事故などに繋がってしまうため、十分に注意が必要です。
そこで本記事では、オールシーズンタイヤの冬道での走行性能について解説します。雪道や凍結路でのグリップ力をスタッドレスタイヤとの比較も交えてお伝えしますので、車の冬支度をするときの参考にしてくださいね。
オールシーズンタイヤとは?
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そもそも、オールシーズンタイヤとは、名前の通り季節を問わずに使えるタイヤのことを言います。ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの性能をバランス良く両立しており、乾燥した道路、濡れた道路、雪の積もった道路と、さまざまな状態の路面で走行することが可能です。
通常、降雪のある地域に住んでいる場合、冬になるとスタッドレスタイヤを装着し、春から秋の間はノーマルタイヤを装着することが多いでしょう。オールシーズンタイヤを利用することで通年同じタイヤを使い続けることができるので、年に2回のタイヤ交換が不要になったり、使っていない方の季節タイヤの保管場所に困ることがなくなったりといったメリットがあります。
ただし、ここで注意したいのは、あくまでもノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの特徴をバランス良く合わせ持っているのであって、それぞれのタイヤと全く同じ性能があるわけではないという点です。オールシーズンタイヤは全ての人におすすめできるものではないので、 次からの項を参考にして、使用を検討してください。
オールシーズンタイヤは冬道でも走れる?
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オールシーズンタイヤは冬でも使用できますが、スタッドレスタイヤと同じ感覚で使えるわけではありません。ここでは、雪道と凍結路におけるオールシーズンタイヤの性能について解説します。
オールシーズンタイヤの雪道での性能
まずは、積雪のある道路における性能を見ていきましょう。
次の表は2017年2月に北海道で実施されたJAFによる制動距離を比較したテストの結果です。それぞれの値は、時速40kmで急ブレーキを踏んだときの制動距離を3回測定した平均値になっています。
時速40kmからの制動距離の比較(圧雪路)
オールシーズンタイヤ |
22.7m |
スタッドレスタイヤ |
17.3m |
ノーマルタイヤ |
29.9m |
タイヤチェーン |
28.4m |
※JAFによる2017年2月のテスト結果
引用:JAF
この実験におけるスタッドレスタイヤの平均制動距離は17.3mです。オールシーズンタイヤは22.7mとなっており、スタッドレスタイヤには劣るものの、29.9mという結果のノーマルタイヤよりは短い距離で停止できています。
また、タイヤチェーン装着車の制動距離は28.4mと、意外なことにノーマルタイヤの結果にとても近い数値です。オールシーズンタイヤは、ノーマルタイヤだけでなくタイヤチェーン装着車よりも制動距離が短いことを考えると、雪道ではある程度グリップ力が得られると考えて良いでしょう。
オールシーズンタイヤの凍結路での性能
続いて、凍った路面における性能をチェックしましょう。雪道での性能と同じく、2017年2月に実施されたJAFの実験結果をご覧ください。
時速40kmからの制動距離の比較(氷盤路)
オールシーズンタイヤ |
101.1m |
スタッドレスタイヤ |
78.5m |
ノーマルタイヤ |
105.4m |
タイヤチェーン |
59.0m |
|
|
※JAFによる2017年2月のテスト結果
引用:JAF
凍った路面では雪道以上に滑りやすく、全てのタイヤで雪道より大幅に長くなるという結果になりました。オールシーズンタイヤは101.1m、ノーマルタイヤは105.4mとなっており、凍った路面におけるオールシーズンタイヤの性能は、むしろノーマルタイヤに近いということがわかります。
ここから、オールシーズンタイヤは凍結路での使用には向かないので、冬になると路面の凍結が多い地域においてはスタッドレスタイヤを選択するべきだと言えるでしょう。
また、普段はそこまで寒さが厳しくない地域でオールシーズンタイヤを使用する場合でも、運転前は天気予報や路面の状況をチェックするように心がけ、路面凍結が考えられるときは積極的にタイヤチェーンを併用してください。
オールシーズンタイヤと夏用・冬用タイヤの性能比較
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ここでは、考えられる路面状況ごとに各タイヤの性能を比較します。
路面状況別タイヤの性能比較
|
オールシーズンタイヤ |
スタッドレスタイヤ |
ノーマルタイヤ |
乾いた路面 |
◯ |
△ |
◯ |
濡れた路面 |
◯ |
△ |
◯ |
シャーベット状の路面 |
◯ |
◯ |
✕ |
軽く積もった路面 |
◯ |
◯ |
✕ |
踏み固められた路面 |
◯ |
◯ |
✕ |
凍結路 |
✕ |
◯ |
✕ |
前述の通り、オールシーズンタイヤは、雪道でのグリップ力はある程度発揮されます。ただし、凍結路ではむしろノーマルタイヤに近いグリップ力であるため、使用するべきではありません。オールシーズンタイヤは「全天候型タイヤ」と呼ばれることもありますが、実際には凍結路での使用には向いていないということに留意しましょう。
また、雪道でのグリップ力はある程度あると言っても、スタッドレスタイヤには劣るため、雪道の多い地域ではやはりスタッドレスタイヤを着用するのが安心です。
スタッドレスタイヤに関してはこちらの記事で詳しく解説していますので、寒冷な地域にお住まいの方はスタッドレスタイヤの購入を検討してください。
関連記事:スタッドレスタイヤの価格・性能を徹底調査!安く購入する方法も紹介
オールシーズンタイヤで冬用タイヤ規制の雪道は通行できる?
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高速道路では、冬になると「冬用タイヤ規制」が行われることがあります。冬用タイヤ規制が行われているときは、冬用タイヤを着用するか、タイヤチェーンを装着していなければ規制区間を走行することができません。
オールシーズンタイヤの場合、冬用タイヤ規制区間を走行できるかどうかは製品によって異なります。国際基準で雪道での性能が認められたタイヤには、側面にスノーフレークマークが刻印されており、オールシーズンタイヤでもスノーフレークマークが付いていれば冬用タイヤ規制区間の走行が可能です。
それに対し、スノーフレークマークがないオールシーズンタイヤの場合、タイヤチェーンを装着しなければ冬用タイヤ規制区間を走行できないので注意してください。
また、冬の交通規制には、冬用タイヤ規制以外にも一般道および高速道路で実施される「チェーン規制」と呼ばれる規制があります。チェーン規制は大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われるようなときに実施されるもので、チェーン規制区間はスタッドレスタイヤを含むどんなタイヤを着用していてもチェーンの装着が必要です。もちろん、オールシーズンタイヤもタイヤチェーンの併用をしなければチェーン規制区間を走行することはできません。
オールシーズンタイヤで雪道を走行するときの注意点
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オールシーズンタイヤは雪道での走行は可能ですが、決して100%スリップしないと保障されているわけではありません。そこで、ここではオールシーズンタイヤで雪道を走行するときの注意点を解説しますので、雪道の運転では十分に気を付けてください。
タイヤチェーンを用意しておく
前述の通り、オールシーズンタイヤは冬の路面状況に対して万能なタイヤではありません。特に、凍結した路面でのグリップ力はあまりないので、道路が凍っているときは積極的にタイヤチェーンを併用すべきです。
また、チェーン規制区間では、オールシーズンタイヤやスタッドレスタイヤを含むどんなタイヤでもタイヤチェーンの装着が必要になります。
そのため、オールシーズンタイヤを使用する方は、いざというときに備えてタイヤチェーンを車に用意しておきましょう。
丁寧な運転を心がける
オールシーズンタイヤを装着していても、乾いた道路に比べて雪道が滑りやすいという事実は変わりません。そのため、オールシーズンタイヤを装着しているからと安心せずに、丁寧な運転を心がけましょう。
特に、急発進や急ブレーキ、急ハンドルといった「急」の付く運転はスリップの危険があるため厳禁です。もちろん、これらは雪道を走行するときに限らず普段から守るべきことですが、雪道を走行するときは特に意識してください。
また、路面が滑りやすいときは、ブレーキを踏んでから車が完全に停止するまでの距離が長くなります。前の車への追突を防止するため、車間距離は普段の2倍以上確保しましょう。
寿命を超えたタイヤを使用しない
タイヤはゴムでできているため、走行によって少しずつすり減っていくものです。摩耗が進んで表面の溝が少なくなってきたタイヤは、新品のときに比べて性能が低下しています。
摩耗が進んだタイヤを使用していると、ブレーキを踏んでもすぐに止まれなかったり、ハイドロプレーニング現象と呼ばれる現象が起きてハンドルやブレーキが効かなくなってしまったりといったリスクがあるため大変危険です。
日頃からタイヤの点検を行い、オールシーズンタイヤの溝の残りが2~3mmになったら交換を検討しましょう。
こちらの記事では、オールシーズンタイヤの寿命や選び方について解説していますので、オールシーズンタイヤを交換するときの参考にしてください。
関連記事:オールシーズンタイヤの寿命の目安は?魅力や選び方について解説
安くタイヤを買うならインターネットでの購入がおすすめ
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オールシーズンタイヤやスタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤに比べて高額な製品も多く、購入を負担に感じている人も多いのではないでしょうか?そこで、安くタイヤを買いたいと考えている方は、インターネットでタイヤを購入することをおすすめします。
インターネット上のお店では、街に店舗を構えるお店よりもタイヤが安く売られていることが多く、4本セットでは数万円の違いがあることも珍しくありません。
あまりにも安い商品だと品質が心配になる方がいるかもしれませんが、インターネット上のお店は実店舗に比べて光熱費や人件費などのコストが抑えられることなどが、商品価格にも反映されています。決して、「実店舗で売られている商品より安い=非正規品や不良品」というわけではないので、きちんと信頼できる販売店を利用すれば、必要以上に心配することはありません。
気になるオールシーズンタイヤの価格については、こちらの記事で解説しています。購入を検討されている方はぜひ併せてチェックしてみてくださいね。
関連記事:オールシーズンタイヤの価格はどれくらい?オールシーズンタイヤがおすすめな人は?
お得にタイヤを購入・交換するなら楽天Carタイヤ交換!
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この記事では、雪道や凍結路などの冬道におけるオールシーズンタイヤの性能を解説しました。スタッドレスタイヤと同じ性能でないことは留意しておかなければなりませんが、「1年に数回積雪がある」「雪が降ることは少ないが、突然の降雪に備えたい」などという場合にはオールシーズンタイヤが便利です。
ただし、オールシーズンタイヤにしても、スタッドレスタイヤやノーマルタイヤにしても、摩耗が進むと性能が低下していくので、寿命を迎えたら必ずタイヤ交換を行ってください。
タイヤの購入・交換に金銭的な負担を感じている方は、タイヤを安く購入できるオンラインショップを利用しましょう。ただ、インターネットでタイヤを購入しても、タイヤ交換は信頼できる業者にお願いしたいですよね。
そこで、インターネットでタイヤを安く購入し、タイヤ交換はプロに依頼したいなら「楽天Carタイヤ交換」がおすすめです。
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近くの店舗の検索やタイヤ交換の予約も簡単にできる上に、購入したタイヤは、タイヤ交換を行う店舗まで直接送られるので、自宅で受け取ったり店舗まで運搬したりといった手間もかかりません。
ぜひ一度「楽天Carタイヤ交換」をチェックして、お近くの店舗を探してみてくださいね。
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参考サイト
[Q]「オールシーズンタイヤ」って、どんなタイヤですか?(参照日:2022-08-27)
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-construction/subcategory-supplies/faq090
走れても止まれない、雪道のノーマルタイヤ(JAFユーザーテスト)(参照日:2022-08-27)
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/snow/normal
冬道の交通規制 | 冬の雪道ドライブガイド - NEXCO中日本(参照日:2022-08-27)
https://www.c-nexco.co.jp/special/snow/point.html
チェーン規制について - 雪防災 - 国土交通省(2022-08-27)
https://www.mlit.go.jp/road/bosai/fuyumichi/tirechains.html
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