2022-09-12
コンパウンドで消えない傷と消える傷の見分け方を解説
画像出典:photoAC
コンパウンドは、車の塗装表面を削って傷を目立たなくする道具です。傷自体を消すわけではないので、塗装深くまで達した傷はコンパウンドでは消えません。本記事では、コンパウンドで消える傷と消えない傷の対処法をご紹介します。
「車の下をこすってしまった・・・」
「曲がり角で車のボディをこすってしまった・・・」
そんな時、なんとか自分で傷を消せないかと考えますよね。
自分で車の傷を消す方法の1つに、コンパウンドを使うというやり方があります。
コンパウンドはカー用品店などで手軽に手に入りますが、全ての車の傷を消せるわけではありません。
本記事では、コンパウンドで消える傷と消えない傷の見分け方をご紹介します。
間違ったコンパウンドの使い方は新たなキズを増やしてしまうことにもつながりますので、ぜひ最後までご覧ください。
コンパウンドで傷が消える仕組み
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「車の傷はコンパウンドで消える」と聞いたことはあるものの、そもそもコンパウンドとは何なのか分からないという方も多いでしょう。
コンパウンドとは、研磨剤を細かくペースト状にして混ぜ合わせた研磨剤のことです。コンパウンドは英語で「compound(合成物)」という意味であり、研磨剤を混ぜ合わせたものと考えると分かりやすいかもしれません。
コンパウンドの成分からわかる通り、コンパウンドの働きは車の表面を削ること。傷そのものを消し去る働きはありません。
ではなぜコンパウンドで傷が消えるのかというと、研磨剤によって傷周りの塗装を削り取ることで車表面の傷をなだらかにして、傷を目立たなくしているのです。
多くの場合は少しずつ傷部分を削り、周囲との差が目立たなくなったところでコーティングをして処置は完了となります。
車の表面を削るという性質上、浅い傷にはコンパウンドが有効ですが、深い傷はコンパウンドでも対応しきれません。深い傷を無理にコンパウンドで消そうとすると、傷周りのボディを必要以上に削ってしまい、逆に傷が目立ってしまう可能性があります。
見栄えが悪化するだけではなく、傷から酸化が始まりサビが広がるリスクも高まるため、コンパウンドで消える傷かどうかの初期判断は非常に重要です。
コンパウンドで消える傷
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それでは、車の傷がコンパウンドで消えるかどうかはどのように見分ければ良いのでしょうか?まずはコンパウンドで消える傷について解説します。
車の塗装は、一番表面でボディを保護する『クリア層』、クリア層の下でボディカラーを決める『カラー層』、カラー層の下でサビ止めなどの役割を担う『下地層』、鉄板や樹脂からなる最下層の『ボディ』の4層に分かれており、コンパウンドで直せるのは一番表層にあるクリア層の傷のみです。
クリア層についた傷には、以下のような特徴があります。
- 傷の周辺に水をかけると傷が消えて見える
- 爪で傷をなぞってもほとんどひっかからない
何かにひっかいたような線傷も、水をかけて傷が見えなくなる場合や、触ってみても爪が引っ掛からない場合は、コンパウンドで消える傷だと判断して良いでしょう。
またコンパウンドは、基本的に車塗装の表面であればどの部分でも使用可能です。下記の記事でも解説していますが、表面を洗った後は目の細かいコンパウンドから磨いていくと、失敗なく傷を消すことができます。自分の車に付いた傷が消せる傷かどうかを見極めて、コンパウンドを使ってみてください。
関連記事:【車のキズ修理】コンパウンドとは?使い方や注意点などを解説
コンパウンドで消えない傷
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車の傷に水をかけても消えない、傷を触ると凸凹がある・・・。そんな車の傷は、もしかしたらコンパウンドでは消えない傷かもしれません。
コンパウンドで消えない傷は、以下のような傷です。
- 傷の周辺に水をかけると傷が消えて見える
- 爪で傷をなぞってもほとんどひっかからない
触った時に凸凹を感じたり、白い線になったりしている場合は、傷が既にカラー層に達していてコンパウンドでは消えない可能性が高いです。傷だけではなくボディ自体がへこんでしまっている場合も、コンパウンドでは対応できません。
コンパウンドで消えない傷は壁や縁石にこすったり、鋭い枝に引っ掛けたりするなど、車の表面に強い力が加わった場合にできやすいです。
上記のような傷であってもコンパウンドで消えるか試したいという場合は、必ず目が細かいコンパウンドから試してみてください。目の粗いコンパウンドは削る力も強いので、削りすぎた際に取り返しがつかないためです。
コンパウンドで傷が消えなさそうであれば、すぐに作業を中止しましょう。クリア層に収まりきっていない傷はいくらコンパウンドで削っても消えることはなく、悪化する恐れがあります。
車の傷は他にも、タッチアップペンを使用したり、スプレーやハケで塗装したりすれば、DIYでの修理が可能です。しかし以下の記事で説明している通り、色ムラが発生したり、数日間車が使えなくなったりする可能性があります。
関連記事:車の塗装剥がれはDIYできる!?やり方や業者に依頼した方がいい場合についても解説
短期間で車を元通りにするのであれば、修理業者への依頼が確実といえるでしょう。
コンパウンドで消えない傷の対処方法
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車に付いた傷がコンパウンドでは消えない場合は、業者に依頼して修理してもらいましょう。
業者へ依頼するとなると、費用面や修理期間などが心配という方は多いと思います。しかし依頼できる業者はいくつかの種類があるため、車の状態や予算などに合わせて選ぶことが可能です。
車の傷を修理してもらえる業者には、主に以下の4種類があります。
- ディーラー
- カー用品店
- ガソリンスタンド
- 修理工場
それぞれの特徴をまとめると、以下の通りです。
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ディーラーに修理依頼する場合
ディーラーとは、メーカーと特約店契約を結んだ正規販売店のことです。
新車や中古車の販売のほか、そのメーカーの車の修理も受け付けています。
メーカーの知識に精通したスタッフが対応しているので、安定したサービスを受けられる一方、正規品のみの扱いになることから修理費用が高くつきやすいといった特徴があります。
ディーラーの主な例は以下の通りです。
- トヨタ:トヨペット、トヨタカローラ、ネッツトヨタ
- ホンダ:Honda Cars
- 日産:日産自動車、日産サティオ、日産プリンス、日産モーター
ディーラーで修理した方が良いのは、パーツを交換しなければならないほどの傷が付いている場合です。大きなへこみが伴うような傷や、傷を放置してすでにサビが生じている場合などは、パーツ自体を交換しなければならない可能性があります。ディーラーは正規品のみを扱っているため、パーツ交換をしても互換性に関するトラブルの心配がありません。
ただし、「車の性能に大きく影響しないのであれば、正規品以外を使っても構わない」という人が一定数いるのも事実。実際、修理するパーツによっては正規品以外を利用しても車の性能は大きく変わりません。「車の性能が変わらない範囲でなるべく安く仕上げたい」という場合は、ディーラー以外の業者を検討することをおすすめします。
カー用品店に修理依頼する場合
カー用品店とは、自動車に使用する部品や器具などを専門的に販売しているお店を指します。イエローハットやオートバックスなどが、全国展開しているカー用品店として有名です。カー用品店で修理ができるというイメージはあまりないかもしれませんが、実際は傷やへこみの修理、部品の取り付けなどを受け付けている場合が多いです。
カー用品店で修理をする大きなメリットは、販売している商品を使って安く修理できる点です。例えばサイドミラーが傷ついて一部交換が必要になった場合も、リサイクルパーツなどを利用して低価格で修理ができます。
ガソリンスタンドで修理依頼する場合
普段使っているガソリンスタンドでも、車の修理を受け入れている場合があります。
ガソリンスタンドの場合は給油や洗車のついでに修理箇所を見てもらえますし、傷があまりひどくなければその場で修理が完了する場合もあります。
傷が大きすぎる場合は対応してもらえない場合もありますが、ガソリンスタンドであれば仕事帰りなどに気軽に立ち寄れますので、お近くのガソリンスタンドに確認してみましょう。
修理工場に修理依頼する場合
車の修理には、町の修理工場に直接持ち込むという方法もあります。
全国展開しているディーラーやカー用品店に比べて、町の修理工場は比較的対応が柔軟です。部品の交換が必要な場合にも、安い部品と組み合わせて修理してもらえるので、値段も安くなりやすい傾向があります。
注意点としては、修理工場は個人経営の場合が多いため、工場によって対応やサービスがまちまちという点です。全国チェーン店のように一定のサービスを推察するのは難しいため、まずは相談してみることが必要になります。
部品交換が必要になりそうな場合など、費用が高くなる可能性がある際には修理工場にも相談してみると良いでしょう。
以下の記事でも解説している通り、車の傷には保険や保証が使える場合があります。業者に依頼する際には、まず自分が加入している保険などを確認してみてくださいね。ただし、自動車保険には等級制度があり、車の傷修理に保険を使うことによって等級が下がり、保険料が高くなった結果高くつくこともありますので、保険会社にも確認することをおすすめします。
関連記事:車の修理どこへ行けばいいの?状況別におすすめの依頼先を紹介
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コンパウンドとは、車の傷周辺を研磨して傷の凸凹を目立たなくする道具です。水をかけると消えたように見える傷や、爪がひっかからない傷は塗装表面の『クリア層』の傷なので、コンパウンドで消すことが可能です。傷が白く見えていたり、爪がひっかかったりする傷は、塗装下部の『カラー層』以下に達しており、コンパウンドでは消えません。
確実に車の傷を消したいのであれば、お近くの修理業者に依頼するようにしましょう。
「どこの修理業者に頼んだらいいか分からない」
「なるべく安く修理してほしい」
という場合は、スマホで修理業者に見積もり依頼できる『楽天Carキズ修理』の利用がおすすめです。
条件を入力すればお近くの修理業者を検索できる上、車の傷の写真を撮って送ればカンタンに修理費用の見積もりがもらえます。
修理に支払った金額は楽天ポイントになるので、修理後の楽天でのお買い物などもお安く楽しむことが可能です。
なるべくお金をかけずに車の傷を修理したい方は、『楽天Carキズ修理』で見積もりを取ってみてはいかがでしょうか?
参考サイト
トヨタ アフターサービス (参照日:2022-06-03)
https://toyota.jp/after_service/
ボディリペア(キズ・ヘコミ修理) (参照日:2022-06-03)
https://www.eneos-frontier.co.jp/business_repair.html
メニュー&料金表/安さの理由(参照日:2022-06-03)
https://www.yellowhat.jp/store_service/repair_paint/menu/
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