2022-11-07
CEV補助金の対象車とは?金額や申請方法などについても解説
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「CEV補助金の対象車について知りたい」と考えていませんか?CEV補助金とは、環境にやさしいクリーンエネルギー車普及のために設けられた制度です。本記事では、CEV補助金の対象車と、補助金額や申請方法ついて解説します。
「CEV補助金の対象車について知りたい」「補助金額や申請方法は?」と疑問をお持ちの方は多いでしょう。CEV補助金とは、環境にやさしいクリーンエネルギー車普及のために設けられた補助金制度です。
クリーンエネルギー車はガソリン車と比較して高価なので、補助金を出してガソリン車との価格差を縮め、購入の促進を促しています。国や地方自治体に補助金の申請を行う必要があり、申請方法が分からず困惑してしまう人も多いでしょう。
本記事では、CEV補助金についての解説に加え、補助金額や申請方法などについて詳しく解説します。CEV補助金に関する基本知識を深めたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
CEV補助金はクリーンエネルギー車普及のための制度
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CEV補助金とは、クリーンエネルギー自動車を購入する際に、国や地方自治体から支給される補助金を指します。CEVとは、「Clean Energy Vehicle」の略称で、クリーンエネルギー自動車全般を意味しています。
クリーンエネルギー自動車は、ガソリン車と比較してCO2や有害ガスの排出量を大幅に削減でき、大気汚染や環境問題改善に向けて重要な役割を担っています。ただ、生産コストがかかる分、購入価格がガソリン車に比べて高額になるため、ユーザーは手を出しづらく積極的な購入につながりません。このような背景から、国や地方自治体が補助金を支給し、ガソリン車との価格差を縮めることで、購買促進を促しています。
CEV対象車種は?
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CEV補助金の支給を受けるには、対象となる車両を購入・リースする必要があります。補助金が支給されるCEV対象車種は4種類です。
- 電気自動車:EV
- プラグインハイブリッド自動車:PHV
- 燃料電池自動車:FCV
- グリーンディーゼル自動車:CDV
どの車種もCO2の排出量が少ないのは共通していますが、使用する燃料やエンジンの仕組みが異なります。それぞれ詳しく解説していきます。
電気自動車:EV
引用:次世代自動車振興センター|| クリーンエネルギー自動車AtoZ
電気自動車は、電気をエネルギー源とする自動車です。外部電源からプラグを通して車載のバッテリーへ充電を行い、電動モーターを動かすことで走行します。100%電気だけで走行し、ガソリンを使用しないため、CO2を排出しません。
また、エンジンを使用しないため、走行時の騒音や振動が少ないのが特徴です。車種によっては、停電時やアウトドア時にバッテリーから電気を供給できるものもあります。
プラグインハイブリット自動車:PHV
引用:次世代自動車振興センター|| クリーンエネルギー自動車AtoZ
プラグインハイブリット自動車は、電気とガソリンをエネルギー源とする自動車です。走行時は充電したバッテリーを使用したモーター走行をメインに行い、充電が無くなるとガソリンを使用しつつ発電を行うハイブリッド走行に切り替わります。
電気自動車と比較するとバッテリーの容量は小さいですが、日常生活の範囲で走行するなら、電気のみで十分走行できます。長距離を走る際も途中でハイブリッド運転に切り替わるため、電池切れの心配がなく、ガソリン車と比較してもCO2をほとんど排出しません。
燃料電池自動車:FCV
引用:次世代自動車振興センター|| クリーンエネルギー自動車AtoZ
燃料電池自動車は、水素をエネルギー源とする自動車です。燃料電池を搭載しており、水素と空気中の酸素を化学反応させて電気を作りだし、モーターを使って走行します。燃費はガソリン車とほとんど変わらず、長距離のドライブも可能です。
水素は水素ステーションで補充します。水素ステーションの数は年々増え続けており、燃料電池自動車が走行しやすい環境づくりが整えられてきつつあります。走行中に排出されるのは水のみなので、電気自動車と同様にCO2を一切排出しません。
クリーンディーゼル自動車:CDV
引用:次世代自動車振興センター|| クリーンエネルギー自動車AtoZ
クリーンディーゼル自動車は、軽油をエネルギー源とする自動車です。軽油はガソリンと比較して価格も安く、コスト削減につながります。技術革新により、軽油から発生するNOxやススの浄化処理技術も向上したことから、CO2の排出量も大幅に減らせるようになりました。
CEV補助金は国と地方自治体の2つ
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CEV補助金は、大きく分けて国から支給される補助金と、地方自治体から支給される補助金の2種類に分かれます。地方自治体の補助金は、県と市どちらからも出る場合があり、国と合わせて最大で3つの申請先になる場合があります。
反対に、地方自治体によっては補助金を支給していなかったり、既に支給が終了している場合もあるので、必ずお住いの自治体に確認しましょう。
また、個人がCEVを購入する場合、国と地方自治体それぞれで、補助金が支給される項目も異なります。
【国の場合】
車両本体に加えて、充電を行う「外部充電器」と、車両に充電した電気を家電等に供給する「V2H充放電設備」の3種類が補助金の対象になります。
【地方自治体の場合】
地方自治体では、車両に加えて「充電設備」ならびに「水素ステーション」が補助金対象です。ただ、自治体によっては補助金が出ないところもあるため、事前の確認が必要です。
国のCEV補助金額
1つめの補助金である、国にCEV補助金を申請した場合の上限金額はこちらです。補助金の支給金額は、補助対象車両ごとに上限金額が決められています。
補助対象車両 |
上限 |
※条件付き上限 |
電気自動車(軽自動車を除く) |
65万円 |
58万円 |
軽電気自動車 |
45万円 |
55万円 |
プラグインハイブリッド車 |
45万円 |
55万円 |
燃料電池自動車 |
230万円 |
255万円 |
クリーンディーゼル車 |
15万円 |
- |
※下記、条件A又はBを満たす車両の場合の補助上限額
A.車載コンセント(1500W/AC100V)から電力を取り出せる給電機能がある車両
B.外部給電器やV2H 充放電設備を経由して電力を取り出すことができる車両
参考:令和3年度補正予算「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」・令和4年度予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」 (METI/経済産業省)
通常の上限金額に加えて、上記に記載しているA・Bの条件どちらかを満たした給電機能付きの車両になると、上限金額の枠が広がり、補助金が増額される仕組みになっています。
これは、電気自動車や燃料電池自動車に給電機能があることで、災害時に非常用電源として活用できると考えられているためです。なので、地域で災害が発生した場合は、可能な範囲で給電活動等に協力することが求められています。
地方自治体のCEV補助金額
申請方法と補助金交付までの流れ
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CEV補助金を受けるには、対象車両を購入・リースした後に、購入者本人が国へ書類申請を行わなければなりません。ディーラーでは申請を代行してくれないので注意しましょう。無事審査に通ると、補助金額が銀行へ振り込まれます。購入から補助金を受け取るまでの、くわしい流れと申請方法は下記のとおりです。
【補助金申請の流れ】
- CEV補助金対象車の購入・リースと登録・届出
- CEV補助金交付申請書類の提出
- CEV補助金交付申請書類の審査
- CEV補助金交付決定
- CEV補助金の振込み
- CEVの一定期間の保有
参考:次世代自動車振興センター|クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(令和4年度事業)クリーンエネルギー自動車 応募要領
それぞれ順に詳しく解説していきます。
1.CEV補助金対象車の購入・リースと登録・届出
まず、補助対象になる車両を購入します。購入した対象車両は、申請を行う前に登録(軽自動車等は届出)と車両代金全額の支払いか手続きを完了させる必要があります。
2.CEV補助金交付申請書類の提出
補助金申請を行う車両1台につき1式の書類を用意し、提出します。持ち込みによる受付は行っておらず、郵便か宅配便で送付が必須なので注意が必要です。
3.CEV補助金交付申請書類の審査
提出した申請書類が、適正かつ応募要件を満たしているかを審査します。
4.CEV補助金交付決定
補助金の申請が通ると、「補助金交付決定通知書兼補助金の額の確定通知書」が届きます。
5.CEV補助金の振込み
「補助金交付決定通知書兼補助金の額の確定通知書」の発行後、1~2週間程度で、銀行口座に補助金が振り込まれます。
6.CEVの一定期間の保有
申請を行い、補助金を取得した車両に関しては、登録(届出)日から4年又は3年の定められた期間は保有し続けなくてはいけません。万が一、期間中に車両を処分してしまった場合は、全額または一部の返納を求められる可能性があります。
国へCEV補助金を申請する場合は、上記の手順で申請が行えます。詳しい申請手順や準備物、申請書類のダウンロード方法などは次世代振興センターのサイト(参考:一般社団法人次世代自動車振興センター )を参考にしてください。
また、地方自治体へCEV補助金の申請を行う場合、申請方法は各自治体のHPで確認しましょう。自治体によって提出書類や用意する証明書が異なる可能性があるためです。
CEV補助金を申請する前に知っておくべき「処分制限期間」
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CEV補助金を申請する前に、「処分制限期間」についても押さえておきましょう。補助金の対象車両は、登録から3年または4年の保管が義務付けられています。この期間内に車両を処分する場合は、補助金の一部を返納する必要があります。
また、CEV補助金を支給する目的は、クリーンエネルギー自動車の購入を促進し、有害な排出ガスの排出量低減に貢献することなので、この目的に違反する行為も補助金返納の対象となります。
【取得財産等の処分に該当する行為】
- 補助金の目的に反する使用
- 譲渡
- 交換
- 貸付
- 廃棄
- 担保に供する
CEV補助金の処分制限期間内に財産処分(車両の処分)をする場合は、処分をする前に次世代自動車振興センターに「財産処分承認申請書」を提出する必要があります。そして、保有期間や処分の理由等によって承認を受け、次世代自動車振興センターが指示する金額のCEV補助金を、指示する期限までに返納する流れです。
期限内に返納を行わなかった場合、未返納分の金額に対して、返納期限の翌日からの期間に応じて年利10.95%の割合で計算した延滞金を納付する必要があります(参考:令和3年度予算による補助事業)。未返納分が100万円ある場合は、1年後には109万5千円となるので、なるべく返納が滞らないように注意してください。
ただ例外として、車両の処分がやむを得ない事情のある場合は、返納の必要が無くなるケースもあります。
- 取得財産等が天災等により走行不能となり抹消処分した場合
- 取得財産等が過失の無い事故により走行不能となり抹消処分した場合
- その他次世代自動車振興センターが特に認める場合
判断に困る場合は、次世代自動車振興センターに確認を取りましょう。また、CEV補助金の返納が完了するまでは、新しいCEV補助金の対象車を購入したとしても、再度のCEV補助金申請はできなくなるのを覚えておきましょう。
補助金を使えばCEVの購入は本当にお得?
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ここまででご説明したように、クリーンエネルギー自動車を購入すると、国や地方自治体から補助金が出ます。ただ、CEV補助金が支給されるのは、次世代自動車振興センターの認める「補助対象車両」のみなので、すべてのクリーンエネルギー自動車が補助対象というわけではありません。
「購入後に補助金が出ると聞いたから」「購入費用を抑えたいから」とやみくもにクリーンエネルギー自動車を購入してしまうのは危険です。ディーラーに補助対象車両か確認を取り、国や地方自治体から補助金はどの程度支給されるのかなど、購入する前にしっかり確認しておきましょう。
また、クリーンエネルギー自動車は燃費性能に優れているため、ガソリン車と比較して維持費が非常に安価です。しかし、車両価格とは別に、クリーンエネルギー自動車特有の費用が発生します。
電気自動車やプラグインハイブリッド自動車の場合、専用の充電設備が必要になります。充電設備が自宅近くやマンション内にある方なら使い勝手がよく乗れますが、自宅に充電器を設置する場合は、充電器本体と工事費用が必要です。想定外の出費に慌てることのないように、クリーンエネルギー自動車導入にかかる費用はあらかじめ計算しておきましょう。
【補助金を利用してCEV購入して後悔しない人】
- ライフスタイルと予算をしっかり想定できている人
- 補助対象の有無や、補助金に関してリサーチ出来る人
- クリーンエネルギー自動車購入後の維持費についてもしっかり理解している人
購入後に後悔しないためにも、クリーンエネルギー自動車とCEVについてしっかり理解しておくことが重要です。
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よくあるご質問
Q1:CEV補助金って何?
A:CEV補助金とは、クリーンエネルギー自動車を購入する際に、国や地方自治体から支給される補助金を指します。高額なクリーンエネルギー自動車とガソリン車の価格差を縮め、購買促進を促すことが目的です。
Q2:CEV対象車は?
A:CEVの対象となる車種は4種類あります。「電気自動車:EV」「電気自動車:EV
」「燃料電池自動車:FCV」「グリーンディーゼル自動車:CDV」となり、どの自動車も共通してCO2の排出量が少ないのが特徴です。
Q3:CEV補助金はどこに申請する?
A:CEV補助金は、大きく分けて、国と地方自治体の2か所に申請を行います。地方自治体の補助金は、県と市どちらからも出る場合があり、国と合わせて最大で3つの申請先になる場合があります。
Q4:申請方法と交付までの流れは?
A:CEV補助金を受けるには、対象車両を購入やリースした後に、購入者本人が書類申請を行わなければなりません。CEV補助金交付申請書類を作成後、次世代振興センターに提出し、申請が通るとお手持ちの銀行口座へ補助金額が振り込まれます。
Q5:処分制限期間とは?
A:補助金の対象車両は、登録から3年または4年の保管が義務付けられており、これを「処分制限期間」と呼びます。期間内に車両を処分する場合は、補助金の一部を返納する必要があります。未返納の場合は、延滞金が発生する場合もあります。
Q6:補助金を使ったCEVの購入は本当にお得?
A:「購入後に補助金が出ると聞いたから」「購入費用を抑えたいから」とやみくもにクリーンエネルギー自動車を購入してしまうのはかえって危険です。ライフスタイルと予算を想定して、補助金に関するリサーチを行う必要があります。
参考サイト
一般社団法人次世代自動車振興センター(参照日:2022-6-10)
http://www.cev-pc.or.jp/
経済産業省|令和3年度補正予算「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」・令和4年度予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」 (参照日:2022-6-10)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/cev/cevr3/cevinfrastructure.html
経済産業省|「クリーンエネルギー自動車の導入補助金」について(参照日:2022-6-10)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/cev/cev_hojokin.html
チューリッヒ|CEV補助金とは?(参照日:2022-6-10)
https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/cc-cev-subsidy/
トヨタ|クリーンエネルギーの導入補助金(参照日:2022-6-10)
https://toyota.jp/pages/contents/ecocar/pdf/about1/cleanenergy.pdf
次世代自動車振興センター|銘柄ごとの補助金交付額(参照日:2022-6-10)
http://www.cev-pc.or.jp/hojo/pdf/R4/R4_meigaragotojougen.pdf
CEV補助金とは、クリーンエネルギー自動車の購入促進のために設けられた補助金制度です。クリーンエネルギー自動車に該当する車種は以下の通りです。
- 電気自動車:EV
- プラグインハイブリッド自動車:PHV
- 燃料電池自動車:FCV
- グリーンディーゼル自動車:CDV
補助対象となる車両を購入後、国や地方自治体に申請を行うことで、補助金が支給されます。国から支給される補助金の上限金額は、車種ごとに異なるので注意しましょう。また、地方自治体分に関しては、補助金の有無や金額などをお住いの自治体に確認を取ってください。
無事に補助金を受け取った後も、一定期間は車両を処分してはいけません。「処分制限期間」の条件があることや、購入後にかかるクリーンエネルギー自動車特有の維持費に関してもしっかり押さえて、後悔のないものにしてください。
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