2021-11-19
タイヤの溝でわかる交換時期と性能の変化は?車検に合格できる水準は?
タイヤの寿命を見極める方法は複数ありますが、その内の1つにタイヤの溝の深さから判断するという方法があります。本記事では、タイヤの溝からわかる交換時期と性能の変化について解説していきます。
タイヤの寿命を見極める方法は複数ありますが、その内の1つにタイヤの溝の深さから判断するという方法があります。
一般的に、スリップサインが出たら交換のサインと言われていますが、あるタイミングからタイヤの性能は下がり始めるため、交換時期としては遅すぎるかもしれません。
そこで本記事では、タイヤの溝からわかる交換時期と性能の変化について解説していきます。最後にタイヤをお得に交換する方法についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
新品タイヤの溝の深さはどれくらい?
画像出典:photo AC
買ったばかりのタイヤの溝はどれくらいなのでしょうか?
メーカーや商品によって異なりますが、新品のサマータイヤやオールシーズンタイヤであれば8㎜程度であることが多く、最近では溝が7㎜のタイヤも販売されています。
それに対し、スタッドレスタイヤは雪上や凍結路に対応するために、溝の深さは10㎜程度あることも多く、サマータイヤなどに比べて溝が深い傾向にあります。ただし、グリップ力を維持できるのは、溝の深さが新品から50%程度までと言われており、交換すべきタイミングはサマータイヤなどよりも早く訪れます。
車の利用環境や頻度ですり減りの程度は異なりますが、目安としてタイヤは5000㎞走行で約1㎜すり減ると言われています。
タイヤの溝の深さの測り方
画像出典:photo AC
残っているタイヤの溝の深さを正確に測るためには、タイヤ摩耗計という器具が便利です。300円程度で購入することができ、簡単に計測することができます。
タイヤ摩耗計の使い方は以下の通りです。
【タイヤ摩耗計の使い方】
- スリップサインを避けて垂直にタイヤの溝にタイヤ摩耗計を差し込む
- 奥に当たるまでゲージをスライドさせる
- 表示されたメモリを確認する
タイヤ摩耗計と比べて調べやすさや正確性は劣りますが、日曜大工などで使用するノギスやメジャーなどでも、おおよそのタイヤの溝の深さを図ることは可能です。
また、もし上記のような道具がない場合は、10円玉を利用して計測するという手軽な方法もあります。
10円玉を数字が逆になるようにタイヤの溝に差し込み、「10」という数字が全て見えるようであれば、残り溝は4㎜以下になりますので、タイヤ交換を検討するようにしましょう。
タイヤの溝は走行距離5000㎞で1㎜程度すり減るという目安もありますが、利用頻度や保管環境などによってその程度はもちろん異なります。特にタイヤを交換してから、走行距離が3万㎞を超えている場合は実際に計測してみるのがおすすめです。
タイヤの溝で性能はどう変わる?残り溝が3〜2㎜で交換がおすすめ
画像出典:photo AC
タイヤの溝が薄くなってくると、普段の運転にどんな支障が出るのでしょうか?
一般的にはタイヤの溝が10〜6㎜程度であれば問題なく走行することができ、残り溝が5㎜を下回ってくると、少しずつ運転に影響が出てきます。
この項では、残り溝が5㎜以下になった場合に起きる影響をそれぞれ解説していきます。
残り溝が5〜4㎜
タイヤの残り溝が5〜4㎜の場合、走行距離は約1.5〜2万㎞が目安です。
サマータイヤやオールシーズンタイヤの残り溝が5〜4㎜程度であれば、十分に走行することが可能なので交換をする必要はまだありません。しかし、この頃から制動距離が急に伸びやすくなるので、運転中に違和感を感じる人もいるかもしれません。
制動距離とはブレーキをかけてから、実際に車がストップするまでの距離のことです。
タイヤの溝が浅くなると、摩擦力やグリップ性能が低下してしまうため、少しずつブレーキの効きが悪くなります。
特に、濡れた路面の場合はさらに滑りやすく、新品の状態のタイヤと比べ、50%摩耗した状態のタイヤの制動距離も伸びやすくなります。
スタッドレスタイヤについては、残り溝が5〜4㎜程度が交換の目安になります。
スタッドレスタイヤはタイヤのゴムに特殊な加工をしているため、雪上や凍結路を快適に走行することができます。ただし、50%以上タイヤが摩耗してしまうと、グリップ性能が大きく低下してしまうため、冬用タイヤとしての十分な機能を果たさなくなります。
スタッドレスタイヤについては、プラットフォームという目印がタイヤにあるため、簡単に交換の見極めをすることができます。
残り溝が3〜2㎜
タイヤの残り溝が3〜2㎜の場合、走行距離は約2.5〜3万㎞が目安です。
サマータイヤやオールシーズンタイヤなどはこのタイミングで交換をおすすめします。
この時期になってくると、タイヤの溝はかなり薄い状態になり、乗り心地やブレーキの効きが以前と比べて悪くなったと感じやすくなります。
制動距離がさらに伸びやすくなる上に、ハイドロプレーニング現象も起きやすくなります。
ハイドロプレーニング現象とは、濡れた路面を走行した時に起きやすく、路面とタイヤの間に水膜が入り込むことによってタイヤが浮いてしまい、ハンドルもブレーキも効かない状態になることです。
タイヤの溝が薄くなることによって排水性が低下することで発生しやすくなります。新品のタイヤでも時速100㎞以上で走行すれば起きる現象ですが、残り溝が3〜2㎜になってくると時速80㎞以下でも起こりやすくなるため大変危険です。
残り溝が1.6㎜
タイヤの残り溝が1.6㎜の場合、走行距離が3万〜4万㎞程度が目安です。
この頃になるとタイヤとして走行できるギリギリの最低ラインです。
道路運送車両法の保安基準では、タイヤの溝が1カ所でも1.6㎜以下になると、道路を走行することはできません。
タイヤのスリップサインを確認すれば、簡単にタイヤの残り溝が1.6㎜以下の状態であるかを調べることができます。
スリップサインとは、タイヤの溝の中にある膨らみのことで、タイヤ1つに5〜9個程度あります。タイヤ側面に三角のマークの目印があるので、その延長線上にある溝の中の膨らみがスリップサインです。スリップサインは1.6㎜の高さで設定されており、1カ所でもタイヤの溝がスリップサインと同じ高さになっている場合は、すぐにタイヤ交換をする必要があります。
しかし、タイヤの性能はその前の段階ですでにかなり低下しており、様々なトラブルに繋がる恐れがあります。スリップサインが露出するよりも前である、残り溝が3〜2㎜になった段階でタイヤ交換をするのがおすすめです。
車検でチェックされるタイヤ点検項目は主に2つ
画像出典:Adobe Stock
車検の際にタイヤはどのようなことが点検されているのでしょうか。
主な点検項目は以下の2つです。
- スリップサインが露出の有無
- 亀裂や大きなヒビの有無
前述した通り、スリップサインが露出している=タイヤの残り溝が1.6㎜以下の場所が1カ所でもある場合は、安全に走行することができないと判断されるため、車検に合格することはできません。
亀裂やヒビについては、基本的に具体的な記載がないため検査員の裁量にゆだねられます。
明らかにタイヤ内部に到達するほどの大きな亀裂が入っているなど、安全に走行することが困難と判断された場合は、車検に合格できない可能性が高いですが、多少の傷などであれば問題ないと判断されることが多いです。
どちらの項目も簡単に確認することができるため、車検を受ける前は自分で点検してみるのがおすすめです。
その他にも、注意すべき点を細かく知りたい方やタイヤ以外の点検項目が知りたいという方は以下の記事でさらに具体的に解説しています。ぜひこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
関連記事:車検に落ちないためのタイヤの状態とは?気を付けるべき点について解説 | 楽天Carマガジン|
タイヤを交換するなら楽天Carタイヤ交換!
画像出典:photoAC
タイヤの溝と性能の関係性について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
スリップサインが出るまでは、車検に合格することはできますが、溝が浅くなるにつれて、タイヤの性能が落ちていってしまうことがお分かりいただけたと思います。
新しいタイヤを使い始めてから、走行距離が3万㎞以上経過している場合や、5年以上経過している場合は、タイヤの買い替えを検討してみてくださいね。
- タイヤをお得に購入したい
- タイヤ交換を自分でするのが難しい
これらに当てはまるようであれば、「楽天Carタイヤ交換」がおすすめです。
楽天Carタイヤ交換は、タイヤを楽天市場で購入し、お近くの実店舗でタイヤの受け取りと交換をお願いできるサービスのこと。
楽天市場で購入できるため、豊富な種類からタイヤを選ぶことができますし、最安値で購入することも簡単にできます。タイヤも車のプロが交換してくれるので安心してお任せできます。
タイヤ交換をプロがしてくれる店舗の安心とインターネットの気軽に購入できる便利さ、どちらもいいところ取りできてしまうのが、楽天Carタイヤ交換の魅力です。
タイヤの購入を検討している方は、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
楽天Carタイヤ交換
参考サイト
豆知識 その③ タイヤ残量について(夏タイヤ編)(参照日:2021-10-16)
https://taiya-kaitori.com/contents/tips/pages/228.html
タイヤ日常点検残溝点検(参照日:2021-10-16)
https://www.y-yokohama.com/tire-lounge/inspect_2
摩耗管理(参照日:2021-10-16)
https://www.y-yokohama.com/product/tire/maintenance/abrasion/
[Q]スタッドレスタイヤの特徴とは?(参照日:2021-10-16)
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-construction/subcategory-supplies/faq089
楽天Carマガジンは、楽天Carが運営するウェブマガジンです。クルマの維持費をお得にする様々なコンテンツをお届けします!
この記事をシェアする!
あなたにおすすめの記事