2021-07-28
スタッドレスタイヤの空気圧は高い方がいい?インチダウンした時や軽自動車の場合はどうする?
スタッドレスタイヤの空気圧を管理することはとても重要です。空気が抜けすぎると安全性や乗り心地、燃費などにも影響があるので、スタッドレスタイヤの空気圧について正しく理解し、普段から点検や調整を怠らないようにしましょう。
スタッドレスタイヤの空気圧はどう調整すれば良いのだろうかと、疑問に思っていませんか?夏タイヤやオールシーズンタイヤとは違った調整をしなければいけないのかと考えたことがある人もいるでしょう。空気圧の調整は、安全に車を使用するためにとても重要なので、しっかりと把握しておかなければなりません。
そこで本記事では、スタッドレスタイヤの空気圧調整について解説します。点検や調整の方法を理解して、定期的に空気圧を確認するようにしましょう。
スタッドレスタイヤの空気圧は高めがいい?
画像出典:photo AC
「スタッドレスタイヤは夏タイヤよりも空気圧を高めにした方がいいのでは?」のように、特別な空気圧調整をしなければならないと思っている人もいますが、基本的に夏タイヤと同じ調整方法で構いません。
まず、適正な空気圧とは、車種ごとに指定されている「車両指定空気圧」のことを言います。車両指定空気圧は、運転席ドア下部に貼られたラベルまたは説明書に記載されているので、まずは一度確認してみましょう。
車両指定空気圧はタイヤサイズと一緒に記載されていることが多いので、ここでは実際の記載例を挙げて解説します。
(例)タイヤ空気圧 kPa(kg/cm²)
タイヤサイズ |
前輪
|
後輪
|
165/70 R14 81S
|
240(2.4)
|
220(2.2) |
このように記載があった場合、前輪、後輪に対してそれぞれ指定されている「240」「220」という数字が車両指定空気圧です。単位はkPa(キロパスカル)と言い、この例の車両指定空気圧は前輪が240kPa、後輪220kPaだということになります。
空気を入れるときは、この空気圧から+20kPaまでに収まる範囲で調整してください。上記の例であれば、前輪は240~260kPa、後輪は220~240kPaの間に調整できれば良いということです。
インチダウンした場合の空気圧の目安
画像出典:photo AC
車を利用する人の中には「スタッドレスタイヤはインチダウンをする」という人もいます。まず、インチダウンとは、外径はそのままでホイールサイズのみ小さいものに変えることです。これにより、横から見たときにタイヤの厚みが増します。
スタッドレスタイヤは夏タイヤよりも寿命が短いのに高額であるため、少しでも安く購入したいという人は多いでしょう。タイヤはサイズ(インチ)が小さくなるにつれて価格も安くなるので、インチダウンをするとタイヤの購入費用を抑えることができます。そのため、高くなりやすいスタッドレスタイヤはインチダウンして安く買うという人が多いのです。
インチダウンを行うと、もとの車両指定空気圧と同じ値の空気圧では適さないことがあるため注意が必要になります。適正な空気圧は、ロードインデックス(タイヤ1本の負荷能力)などから計算して導き出さねばなりません。そのため、インチダウンをする際はディーラーやカー用品店などの業者で相談し、そのときに適正な空気圧も聞いておくようにしましょう。
空気圧のメンテナンスの仕方
画像出典:Adobe Stock
タイヤの空気は走行すればするほど抜けていってしまうことはもちろん、ゴムの性質上時間の経過により自然と抜けていってしまうため、定期的なメンテナンスが必要です。そこで、適切な点検および調整の方法を知っておかなければなりません。
まず、車に乗る前は目視確認する習慣をつけましょう。接地面が大きくたわんでいると、空気圧が著しく低くなっている可能性が高いため、すぐに調整を行う必要があります。加えて、見てわかるようなたわみがなくても、月に1回は空気圧の測定を行い、必要に応じて空気を充填しましょう。
空気圧の点検、調整は、下記のようにさまざまな業者で依頼することができます。
- ガソリンスタンド
- ディーラー
- カー用品店
- タイヤ専門店
- 自動車修理工場
空気圧の点検および調整は、費用がかからないことがほとんどなので、遠慮せずに利用することをおすすめします。中にはセルフサービスでユーザー自ら調整をしなければならないこともありますが、作業は車に詳しくない人でもできる簡単なものなので安心して利用しましょう。
また、エアゲージと空気入れ、もしくはこの2つが一体になった道具があれば自宅でも空気圧の点検や調整をすることができます。
店舗および自宅での空気圧調整の具体的な方法は、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:タイヤの適正な空気圧は?点検方法やセルフでの調整の仕方についても解説
空気圧の管理に便利な空気圧センサーとは?
画像出典:Adobe Stock
日々車を使用する前に目で見て確認したり、月に1回はエアゲージで空気圧を測定したりして、空気圧が適正な値となっているか管理する必要があると解説しましたが、空気圧の管理に便利な空気圧センサーというシステムが普及してきています。
欧米をはじめ、設置が義務化されている国も増えており、空気圧不足からくるトラブルの防止に有効性が認められており、日本でも標準装備されている車が増加しました。空気圧センサーが装着されていない車の場合は後付けすることもできるので、ぜひ利用を検討しましょう。
空気圧センサーとは?
空気圧センサーとは、空気圧や温度を測定し、運転席で情報を受信することができるタイヤ空気圧監視システムのことです。英語ではTire Pressure Monitoring System(タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム)と言い、TPMSと略して呼ばれることもあります。
わざわざエアゲージなどを利用して点検しなくても、運転席から空気圧を常時確認できるためとても便利です。また、空気圧が著しく下がった場合には警告をしてくれるので、うっかり空気圧不足のまま走行を続けて事故などのトラブルを起こすことを防ぐことができます。
空気圧センサーには次の2種類があります。
- 直接式…ホイールやタイヤ内部にセンサーを取り付け、直接空気圧や温度を測定する
- 間接式…タイヤの回転数から空気圧の変化を判断して測定する
直接式の方が精度は高いですが、交換を自分で行うことが難しく、コストがかかるという特徴があります。反対に、間接式は直接式に比べて精度は劣るものの、リーズナブルで設置も簡単です。
後から取り付ける方法
日本でも空気圧センサーが標準装備されている車が増加していますが、まだまだ全ての車に設置されているわけではありません。しかし、後付けの空気圧センサーも販売されており、今お使いの車にも設置することができます。
後付けできる空気圧センサーの多くは間接式のタイプで、エアバルブに取り付ける仕様になっているものが多いです。送信機をタイヤ(エアバルブ)に、運転席に受信機を設置し、機械の設定と動作確認を行うと利用することができるようになります。業者に依頼せずとも簡単に設置できるものが多いので、ぜひ取り付けを検討しましょう。
スタッドレスタイヤが空気圧不足になるとどうなる?
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空気圧が低すぎると、どのようなデメリットがあるのでしょうか?空気が不足した状態で走行を続けると、さまざまなトラブルに繋がります。乗り心地など快適性に関わるものから、性能の低下など安全性に大きく関わるものもあるので、日頃からきちんと空気圧の管理を行うようにしてください。
タイヤが傷みやすくなる
空気圧が不足したまま走行を続けると、タイヤが傷みやすくなるというデメリットがあります。中でも、特に起こりやすくなるのが、タイヤの一部が偏ってすり減る偏摩耗です。
基本的に、スタッドレスタイヤの寿命は夏タイヤに比べて短く、製造から3~4年、または走行距離にして10,000~15,000km程度で寿命を迎えてしまうとされています。空気圧不足で通常以上に損傷や摩耗が進むと、交換の頻度もさらに増加してしまうので注意しましょう。
また、偏摩耗の防止にはローテーション(タイヤの装着位置を入れ替える整備)も有効です。空気圧を適正に保つことに加え、定期的にローテーションを行うことをおすすめします。
以下の記事では、タイヤローテーションを行う以外のタイヤの寿命を長くするコツについてご紹介しています。こちらの記事もぜひ参考にしてみてくださいね。
関連記事:あなたは大丈夫?そのタイヤの保管方法は寿命を短くしているかも…
乗り心地が悪くなる
空気圧は乗り心地にも影響しています。中には、空気圧が高すぎると乗り心地が悪くなると聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?これは、車が走行中に障害物などの影響を受けて跳ねるような状態になるためです。そのため、スタッドレスタイヤでも「空気圧が低い分には乗り心地は変わらない」と考える人もいるかと思います。
しかし、スタッドレスタイヤはそもそも柔軟性の高いゴムでできているのが特徴です。その上でさらに空気圧も低下してしまうと、回転時の抵抗が必要以上に増えて走行中にふらつきやすくなる可能性があります。
タイヤの性能が低下する
タイヤの性能が最も発揮されるのは、車両指定空気圧で指定された空気圧に調整されているときです。スタッドレスタイヤの場合は、雪が積もった道路や凍結した道路などで安全に走行できるよう作られています。その安全性能を保つためにも、空気圧が下がり過ぎないように気を付けなければなりません。
「抵抗力を増やして滑りにくくするためにスタッドレスタイヤは空気圧を少し下げておいた方がいい」と考える人も多いですが、そもそもスタッドレスタイヤは適正値に空気圧を調整した状態で滑りにくいようにできています。そのため、さらに空気圧を下げる必要はありません。
燃費が低下する
空気圧の低下は燃費にも悪影響です。空気圧が低くなるとタイヤがたわむようになってくるため、地面と接触する面積が増えてしまいます。これによって回転時の抵抗が増え、その分たくさんエネルギーを浪費してしまうのです。
そもそも、スタッドレスタイヤは夏タイヤより燃費が悪くなる傾向があるとされています。気温が低い中でも柔軟性のあるゴムが使われているため、回転時の抵抗が大きくなることなどが原因です。
もともと燃費の悪いスタッドレスタイヤの空気圧が下がると、夏タイヤと比較して大幅に燃費効率が悪くなってしまうことが考えられるので、より注意が必要です。
タイヤを交換するなら楽天Carタイヤ交換!
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この記事では、スタッドレスタイヤの空気圧について解説しました。空気圧が不足すると性能が下がってしまうなどさまざまな問題に繋がってしまうため、日頃から点検を行うように心がけましょう。
また、どれだけきちんとメンテナンスを行っていても、タイヤの性能は時間とともに低下してしまうものです。そのため、タイヤが寿命を迎えたら適切に交換をしなければなりません。
しかし、タイヤ交換は費用も手間もかかるので、億劫に感じている人も多いのではないでしょうか?そこで、お得かつ手間をかけずにタイヤ交換をしたいなら、「楽天Carタイヤ交換」がおすすめです。
「タイヤ交換をするならディーラーやカー用品店でタイヤを購入し、その場で交換してもらうのでは?」と思っている人もいるかと思いますが、タイヤはインターネットでの方が安く販売されています。
楽天Carタイヤ交換は、楽天市場でタイヤを購入し、提携店舗での交換ができるサービスで、自分で交換ができないという人でも安心してインターネットでタイヤを購入することが可能です。
安くタイヤ交換ができるだけでなく、購入金額に応じた楽天ポイントの進呈もあるので、さらにお得に利用することができます。
また、購入したタイヤは予約した交換店舗まで直接発送されるため、自分で運び込むなどの手間もかかりません。タイヤ交換を検討しているなら、ぜひ「楽天Carタイヤ交換」をチェックしてみてくださいね。
楽天Carタイヤ交換
参考サイト
エコタイヤと低燃費タイヤの構造・効果の違いとエコタイヤと呼ばれる理由や仕組みとは(参照日:2021-5-23)
https://www.goo-net.com/pit/magazine/41306.html
一般社団法人 日本自動車タイヤ協会 JATMA(参照日:2021-5-23)
https://www.jatma.or.jp/labeling/outline.html
エコタイヤのおすすめ人気ランキング10選(参照日:2021-5-23)
https://my-best.com/7320
エコタイヤの種類と選び方(参照日:2021-5-23)
https://www.goo-net.com/pit/magazine/41229.html
NEXTRY(ネクストリー)(参照日:2021-5-23)
https://tire.bridgestone.co.jp/nextry/
SD-7(エスディー・セブン)(参照日:2021-5-23)
https://www.toyotires.jp/product/sd7/
より長持ちする耐摩耗性能に優れ、経済的な低燃費エコタイヤ|エナセーブ EC204(参照日:2021-5-23)
https://tyre.dunlop.co.jp/tyre/lineup/passenger/ec204/
BluEarth-A_製品特長 - ヨコハマタイヤ(参照日:2021-5-23)
https://www.y-yokohama.com/product/tire/bluearth_a/
エフィシェントグリップ エコ EG01[EfficientGrip ECO EG01](参照日:2021-5-23)
https://www.goodyear.co.jp/products/tires/effeco/effeco.html
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