2020-07-01
車検が通る車高は何センチまで?測定基準や方法について解説!
画像出典:Adobe Stock
走行を安定させるために車高を低くしたけど、車検に通るかな…と悩んでいませんか?そこで今回は、車高の基準や正しい測定方法を解説します。車高以外の車検の検査項目や、プロに車高を測定してもらう方法も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
「愛車をかっこよくするために車高を低くしたけど、車検に通るかな…」「車検の前に車高を測っておきたいけど、どうやって測ればいいんだろう…」と思っていませんか?車検を受ける前に、車高の基準や測り方、車高が足りない時の対処法など知っておきたい情報がたくさんあるはずです。
そこで今回は、車高の基準だけでなく、車高の測り方やプロに確認してもらう方法を解説します。車高が足りないと不安に思っている方は、ぜひ参考にしてみて下さいね。
車検に通るための車高の基準は?
画像出典:Adobe Stock
車検に通るための車高の基準は、「最低地上高が9cm以上であること」です。国土交通省が定める道路運送車両保安基準の第163条で、以下のように規定されています。
・空車状態であること
・タイヤの空気圧が規定値であること
・車高調整装置が装備されている場合、標準の車高に合わせて測定
・舗装された平面状に車を置いて測定
・測定値の1センチ未満は切り捨てにすること
参考:自動車:道路運送車両の保安基準(2019年11月15日現在) - 国土交通省
ただし、車高を測定するときは、以下の部品は除いて計測します。
・タイヤと連動して上下するブレーキ・ドラムの下端、緩衝装置のうちのロア・アーム等の下端
・自由度を有するゴム製の部品
・樹脂製のマッド・ガード、エアダム・スカート、エア・カット・フラップ等
車高を調整した人の多くは、「エアロパーツ・バンパーの高さが9㎝以上に満たなければならない」と気にしがちです。ただ実際は、これらのパーツは車高の基準値の対象外で、地上高が5㎝以上であれば車検に通ります。ただし、ウィンカーやフォグライトが付いたエアロパーツ・バンパーをつけている場合は、9㎝以上の車高基準が適用されるので事前に確認しておきましょう。
車高はどうやって測ればいいの?3つの測定ポイントを解説!
画像出典:Adobe Stock
車高の基準がわかったところで、車高を自分で測定してみましょう。車高の測定には、以下3つのポイントがあります。
- 空車状態で測定すること
- タイヤの空気圧が規定値であること
- 塗装された平面に車を置き、巻き尺等で測定すること
それでは1つずつ解説します。
1. 空車状態で測定すること
車は事前に空車状態(人が乗車しないだけでなく、荷物なども積まれていない状態)にしておきましょう。人や荷物が乗っている状態では、車が沈んでしまうので車高を正しく測定できません。
2. タイヤの空気圧が規定値であること
車のタイヤは、空気圧を規定値にしておきましょう。タイヤの空気圧が規定値よりも低い状態では、車が沈んでしまうため、車高を正しく測定できません。一方で、車検に通すためにタイヤの空気圧を最大限に入れる人もいますが、これはルール違反です。たとえ車検に通ったとしてもタイヤの寿命を縮めたり、走行に問題が発生したりするため、タイヤの空気圧は入れすぎないようにしてください。
3. 塗装された平面に車を置き、巻き尺等で測定すること
車高の定義は、「水平な地上面から車の最も低い所までの垂直距離」と、国土交通省の保安基準で定められています。車高を測定するときには、塗装された平面に車を置いて測定をしましょう。当たり前のことですが、坂道や凹凸のある場所などでは車高を正しく測定できません。
車高が足りない時はどうすればいい?
画像出典:Adobe Stock
車高が足りなくなる理由は、2つの原因が考えられます。
・マフラー・リアデフ部分が車高の基準値を満たしていない
・ウィンカーやフォグライトが付いたバンパーをつけている
ここでは、2つの原因について詳しく解説します。
1.マフラー・リアデフ部分が車高の基準値を満たしていない
車高の検査は、車の前輪と後輪の中心部である「車両中央部」を測定します。車両中央部の中で最も低い位置になる部位が、マフラー(タイコ部分)やリアデフです。そのため車検では、マフラーやリアデフから地上までの垂直距離で、車高を計測します。通常、専門業者に依頼して車高を低くする場合、マフラーやリアデフ部分が基準値を超えてしまうことはありません。しかし自らの手で車高をカスタマイズした場合、マフラーやリアデフ部分の車高が足りないことがよく起こります。
自分で車高をカスタマイズした人は、車検前に2つの部位を重点的にチェックしましょう。また、カスタマイズに自信のない人は、車高の調整を専門業者に任せることをおすすめします。費用はかかってしまいますが、車検に落ちる可能性を減らせます。
2.ウィンカーやフォグライトが付いたバンパーを装着している
車高を低くしている人の多くは、エアロパーツやバンパーの高さを気にしがちです。ただ、これまでお伝えした通り、「樹脂製のバンパーやエアロパーツは車高の基準の対象外」です。基準値も5㎝以上に緩和されています。「じゃあ、エアロパーツやバンパーの高さは気にしなくていいのかな...」と思う人もいるかもしれませんが、実はこれには落とし穴があり、ます。フォグランプやウィンカーなどの灯火類が付いたエアロパーツやバンパーは、樹脂製であっても車高の基準値が9㎝以上となるのです。
事前にエアロパーツやバンパーに灯火類の有無を確認し、付いている場合は地上からの距離が9㎝以上になっているか確認しましょう。
車検ではどんな検査項目があるの?
画像出典:Adobe Stock
車検では、車高以外にもクリアしなければならない高さ制限があります。
・ウィンカーやフォグランプレンズの位置が25㎝以上
・軽自動車の全高は2.0m以下
ここからは、上記2つをそれぞれ解説します。
ウィンカーやフォグランプレンズの位置が25㎝以上
国土交通省が定めた道路運送車両の保安基準第41条では、ウィンカーやフォグランプの位置を以下のように定めています。
指示部の上緑の高さが2.1m(側面は2.3m)以下、下緑の高さは0.35m以上
参考:自動車:道路運送車両の保安基準(2019年11月15日現在) - 国土交通省
これは、平成28年10月に改訂された既定です。この規定によるとウィンカーが35cm以上、フォグランプが25cm以上でないと車検に通りません。車高を下げるためウィンカーやフォグランプ付きのバンパーを交換すると、これらの位置が下がることがあります。そのため、車高の高さはクリアしていても、車検に通らない可能性もあります。事前にウィンカーやフォグランプの位置を、確認しましょう。
小型自動車の高さは2.0m以内
車検に通るための小型自動車の規格は、以下のように定められています。
・排気量 660㏄以下
・長さ 3.4m以下
・幅 1.48m以下
・高さ 2.0m以下
参考:軽自動車とは | 軽自動車検査協会 本部
現在の規格になったのは、平成10年からです。車検時にこの規格に満たない小型自動車は、車検を通すことができません。車高を低くするならば、全高は問題ないのでは?と思う方もいるでしょう。しかし、車高は低すぎても問題で、車検証に書かれている数字よりも長さ±3cm、幅±2m、高さ±4cmを超えると違法となり、車検に通らなくなります。この場合、例え事故を起こしたとしても、違法改造車両として保険が下りないケースもあるので注意しましょう。
ここまで車高の基準とともに、車の高さに関する検査項目を解説しました。車検の検査項目は、高さに関する検査項目以外にも、たくさんあります。以下で検査項目についてまとめているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
関連記事:車検の検査項目一覧まとめ!検査内容と車検に落ちないための対策も解説
事前に車高が問題ないか確認する方法はないの?
画像出典:Adobe Stock
車高は自分で計測することもできますが、素人が車の下にもぐって計測するのは......少し大変です。また専門的知識がないと、車高を正しく計測できません。できれば、プロに計測してもらいものです。事前に車高が問題ないか確認したいなら、車検業者に見積もりを依頼しましょう。見積もり時に車を点検するため、車高の計測を依頼すれば快く応じてくれます。
車検が受けられる店舗は、以下の4つです。
・ディーラー
・ガソリンスタンド
・車検専門店
・整備工場
ただ、車検業者によって、車検にかかる時間や費用が違います。以下でそれぞれの違いや選び方を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:車検はどこで受けられるの?選び方の2つのポイントやお得に受ける方法!
車検で落ちないように車高を測って準備しよう!
今回は車高の検査基準や測り方を解説しました。最後に、本記事についてまとめます。
・車検に通るための車高の基準は、「最低地上高が9cm以上であること」
・樹脂製のバンパーやエアロパーツは、車高の基準が5㎝以上
・バンパーやエアロパーツに灯火類が付いている場合は、9㎝以上の車高基準が適用される
・マフラー・リアデフ部分が最も低い位置にあるので、車検前には重点的に測定する
・プロに車高を測定してもらいたいなら、車検業者に見積もり依頼しよう
車高の調整や車のメンテナンスを専門業者に依頼していれば、問題はないかもしれません。ただ自分でマフラーを交換したり、車高を低くするための改造を行ったりしている場合は、車高が足りずに車検に通らないことがあります。車検時に慌てることがないよう、事前に対処しておくことをおすすめします。
車高は自ら測定することもできますが、正しく測定するためにもプロに依頼した方がいいでしょう。車検の見積もり時に業者に車高の測定を依頼すると、快く応じてくれます。また、車検をお得に受けたいなら、複数の車検業者に見積もり依頼するのがおすすめです。楽天Car車検では、夜間対応の店舗や、忙しい人向けに「1日車検」を行っている店舗など、絞り込み検索できます。また、楽天Car車検から複数の車検業者に見積もり依頼もできます。車高の測定をしつつお得に車検を受けたいなら、ぜひ利用してみてくださいね。
楽天Car車検
参考サイト
自動車:道路運送車両の保安基準(2019年11月15日現在) - 国土交通省(参照日:2020-02-10)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr7_000007.html
フォグランプ・ウィンカーの位置により、車検通過ができなくなりました。 - 株式会社福岡商会 栗熊SS 琴平SS 出光興産株式会社(参照日:2020-02-10)
https://fukuokasyokai.com/vehicle-inspection-01/
フォグランプ・ウィンカーの位置により、車検通過ができなくなりました。 - 株式会社福岡商会 栗熊SS 琴平SS 出光興産株式会社(参照日:2020-02-12)
https://fukuokasyokai.com/vehicle-inspection-01/
軽自動車とは | 軽自動車検査協会 本部(参照日:2020-02-12)
https://www.keikenkyo.or.jp/information/information_000123.html
4月から要注意!クルマのカスタマイズに関しての新ルールを知っておこう! | iwakura-ds.co(参照日:2020-02-12)
http://iwakura-ds.co/543
楽天Carマガジンは、楽天Carが運営するウェブマガジンです。クルマの維持費をお得にする様々なコンテンツをお届けします!
この記事をシェアする!
あなたにおすすめの記事