マツダ デミオ(2011年式、7万～7万5千km)の車検実績

【インターミディエイトシャフトのグリスアップ】
車検の受付事前点検時に、お客様から『ハンドルを回すとゴトゴトと音がして、少し引っ掛かる様な感じで気になっている。』との事で原因を探ってみました。
まずはリフトアップをして下回り点検をしましたが、ハブ・タイロッド等の可動部にはガタつきなどはありませんでした。点検を進めてゆくうちにステアリングギヤボックスの異常を疑いましたが、不思議な事にリフトアップしている状態でハンドルを回しても症状が現れません。
リフトから下ろしてタイヤが地面に接地している状態では確実に症状が出ます。ステアリングギヤボックスの不具合であればリフトアップをした状態でも症状は出るはずです。右往左往しましたが、結果ハンドルからステアリングギヤボックスへ繋いでいるインターミディエイトシャフトが「怪しい」と、なりました。
・インターミディエイトシャフト※〇印

インターミディエイトシャフトはハンドルの回転をステアリングギヤボックスへ伝える役割をしています。シャフトは両端がユニバーサルジョイントになっており中心部分は回転にあわせて伸縮する筒状の構造になっています。
つなぎ目のジョイント部分にはガタつき等は無かったので、外してシャフト内部のグリスアップを行いました。
・インターミディエイトシャフト

当初は、伸縮部の動きがかなり渋かったのですがグリスアップ後は大変スムーズに伸縮するようになりました。早速取付て確認したところ、全く異音がしなくなり引っ掛かる感じも無くなりました。原因はシャフト内部のグリス油膜切れ（耐久性の無いグリスの使用）によるものと判断致しました。
メーカーから対策部品の供給もあるようですが、今回はお客様のご意向で部品の交換はせず様子を見るとの事でした。只、お客様はハンドルを回す度に不安になる要素が無くなった事で大変喜ばれておりました。運転時に不安な要素が無くなると安心ですし安全運転につながりますね♪ありがとうございました。(^^)/
今回は原因究明にかなりの時間を費やしてしまいましたが、当店では今後も、お客様の気にされている不具合等には真摯に向き合い原因を突き止め修繕・改善に努めてまいります。