車の整備・部品交換とタイミング
車の部品は、日々の走行で劣化していく消耗品です。
そのため、定期的に整備・点検などのメンテナンスを行い、部品を交換する必要があります。このページでは、車の部品ごとの役割と適切な交換タイミング、整備をしない場合のリスクについて説明いたします。
1.エンジンオイル交換
エンジンオイルとは、エンジンをスムーズに動かす等の役割を担っています。オイルの汚れや減少は、燃費の悪化につながります。 エンジン音が普段より大きいと感じたら、交換時期です。
【交換時期】3,000キロ走行 または3カ月に1回が目安
【作業時間】30分~
【リスク】燃費悪化
2.バッテリー交換
バッテリーはエンジンの始動などに使う電力を供給する役割があります。
劣化すると、エンジンのかかりが悪い、ヘッドライトが暗くなる等の症状が出ます。
突然のバッテリー上がりを避けるため、小まめな点検・交換がおすすめです。
【交換時期】2年~3年に1回が目安
【作業時間】15分~
【リスク】バッテリー上がり
3.タイヤ交換
タイヤが摩耗し、溝が少なくなってくると、スリップしやすい状態となり危険です。溝の深さは、1.6mmが法律で定められた最低限の数値ですが、安全な走行の為には、3mm以上の溝が必要とも言われています。
【交換時期】3年に1回が目安
【作業時間】30分~
【リスク】タイヤスリップ
4.ワイパー交換(またはゴム交換)
別名:ゴム交換
雨天時に活躍するワイパーも利用する度に劣化していきます。
劣化すると、水滴をはじく機能が低下し、視界悪化につながります。
雨天走行が非常に危険になりますので、ワイパーやゴムのメンテナンスは、こまめな交換がおすすめです。
【交換時期】半年~1年に1回が目安
【作業時間】15分~
【リスク】視界不良
5.ラジエター液交換
別名:エンジン冷却水(LLC)交換。
ラジエター液は、エンジンを冷却するための液体です。
液の劣化・液量不足・濃度不足は、オーバーヒートやラジエーター破損につながることがあります。
症状が出ずらく、気が付かない場合が多いので、定期的な点検・交換がおすすめです。
【交換時期】2年~3年に1回が目安
【作業時間】30分~
【リスク】エンジン故障
6.パワーステアリングフルード交換
ハンドル操作をアシストするための重要なオイルです。
劣化すると、ハンドル操作が重くなり、異音や異臭が発生することがあります。ハンドル操作時に、引っ掛かりを感じた場合は交換のサインです。
【交換時期】2年に1回が目安
【作業時間】30分~
【リスク】ハンドル操作不良
7.ブレーキフルード交換
別名:ブレーキオイル交換
ブレーキフルードは、ブレーキを正常に作動させるためのオイルです。
長期間交換せずに放置すると、ブレーキの効きが悪くなります。
ブレーキを踏んだ時に「フカフカ感」を感じた時は交換のサインかもしれません。
安全走行を守る大切な役割を果たしていますので、定期的な点検・交換がおすすめです。
【交換時期】2年~3年に1回が目安
【作業時間】30分~
【リスク】ブレーキ不良
8.デフオイル交換
カーブをする際に重要な役割を果たす『デファレンシャルギア』に必要なオイルです。劣化すると、燃費の悪化、ハンドルの振動、ハンドルを切っても曲がりにくいなどの症状がでてきます。
最終的には、ギア(ディファレンシャルギア)が破損する可能性もあります。カーブ走行が多い方は、早めの交換がおすすめです。
【交換時期】2年に1回が目安
【作業時間】15分~
【リスク】燃費悪化、ハンドル操作不良
9.エアフィルター交換
別名:エアクリーナー交換
エアフィルターは、エンジンへキレイな空気を送ることで内部を保護します。
劣化するとフィルターにゴミが詰まり、エンジン内部を傷つけ、エンジン破損につながってしまう場合があります。
エンジンを長持ちさせるためにも、定期的な交換がおすすめです。
【交換時期】2年~3年に1回が目安
【作業時間】15分~
【リスク】エンジン故障
10.ブレーキパッド交換
ブレーキパッドは、ブレーキに必要な部品の一つで、踏むたびに徐々に削られていきます。
パッドの厚みが薄くなると、ブレーキが利きづらくなり非常に危険です。定期的な交換を怠った場合、ローターが傷つき高額な交換費用が発生する場合もあります。
ブレーキを踏んだ時に「キーキー」という音がした際は、交換のサインです。
【交換時期】4年に1回または、50,000kmごとが目安
【作業時間】30分~
【リスク】ブレーキ不良
11.スパークプラグ交換
スパークプラグはガソリンを点火させる役割をします。
劣化すると、燃費や加速、エンジンのかかりが悪くなる、アイドリングが不安定になるなどの影響がでます。まれにエンジンがかからなくなる場合もあります。症状が出ずらく気が付きにくいので、定期的な点検・交換がおすすめです。
【交換時期】2年に1回が目安
【作業時間】30分~
【リスク】燃費悪化
12.ファンベルト交換(Vベルト)
エンジンの動力を補助するゴム製のベルトです。
劣化すると、エンジンの停止や、オーバーヒートにつながります。
走行中にエンジンルームから「キュルキュル」といった音が聞こえた場合は劣化・損傷している可能性があります。
【交換時期】3年に1回または60,000kmが目安
【作業時間】15分~
【リスク】エンジン故障
13.エアコンフィルター交換
エアコンの効き目を維持し、室内の空気をきれいに保ちます。フィルターにゴミ等が溜まると、エアコンの効きが悪くなり、嫌な臭いの原因となりますので、定期的な交換がおすすめです。
【交換時期】1年に1回が目安
【作業時間】10分~
【リスク】異臭、冷暖房の機能低下
14.エアコンガスチャージ
エアコンガスは、冷えた空気を吹き出し口から送る役割をします。
ガスが減ってくると、エアコンの効きが非常に悪くなり、燃費の低下につながります。また、走行中の振動により、ガスが漏れるケースもありますので、定期的な補充がおすすめです。
【交換時期】7年に1回が目安
【作業時間】30分~
【リスク】冷暖房の機能低下
15.ATF・CVTF交換
動力の伝達・シフト制御・部品の潤滑などの役割を果たすオイルです。
劣化すると、オートマ車は発進・加速性能・燃費悪化につながり、マニュアル車の場合はギアが入りにくくなる・ギアチェンジ時の異音などの症状がでます。交換せずに放置すると、車の故障につながり、高額の修理費用が発生することもありますので、定期的な点検がおすすめです。
【交換時期】2年に1回が目安
【作業時間】30分~
【リスク】燃費悪化
16.安全定期点検
車は、走行距離や時間の経過とともに劣化する部品が多く使用されています。
部品の劣化は、故障や事故に繋がる場合があり危険です。
劣化の症状が出ずらく、判断が難しい部品が多いので、お店で定期的な安全点検を行うことをおすすめします。
【点検時期】半年に1回が目安
【作業時間】30分~
17.法定12カ月点検
法定点検は法律で定められた点検です。
実施した際に記入する『メンテナンスノート』は非常に重要で、法定点検の実施が記録された自動車は、売却時に査定額がアップする場合があります。
また定期点検は、部品の消耗を抑え、燃費を改善するため、車検時の費用の節約やガソリンの節約につながります。
【点検時期】1年に1回が目安
【作業時間】2時間~