2022-11-21
タイヤに釘が刺さったままだと危険!対処方法や修理費用を解説!
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タイヤに釘が刺さってしまったときの対処法をご存知ですか?パンク直後は、いつもと同じ感覚で走行できることもありますが、そのまま放置しておくのは大変危険です。タイヤに釘が刺さったときの正しい対処方法を覚えておきましょう。
「タイヤに釘が刺さったらどうすれば良い?」「修理にはどのくらい費用がかかるのだろう」と、疑問に思っていませんか?どんなに丁寧な運転を心がけている人でも、タイヤに関する思わぬトラブルが起きる可能性があります。路面に落ちていた釘が刺さった場合、正しく対処しなければ大きな事故へと発展してしまう可能性があるので、応急処置や修理などについて知っておきましょう。
そこで本記事では、タイヤに釘が刺さったときの対処方法について詳しく解説します。その場ですべき対応や修理方法、修理にかかる費用などについて理解し、慌てず対処できるようにしてください。
タイヤに釘が刺さったらどうなる?
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タイヤに釘が刺さると、風船を針で刺したように破裂すると想像している方もいるかもしれませんが、実は車のタイヤに釘が刺さってもパンッと一気にバーストすることはあまりありません。
まず、タイヤにもよりますが、タイヤのゴムの厚みはトレッド面(道路に接する面)で20mm前後です。そのため、タイヤの厚み以下の短い釘が刺さったときや、多少長い釘でもトレッド面に対して斜めに刺さったときなどは、ゴムを貫通しないのでパンクしません。また、釘が刺さったように見えても、実はタイヤの溝にはまっているだけというケースもあります。
運悪く釘がゴムを貫通してパンクしてしまった場合でも、車のタイヤは一気に破裂するのではなく、少しずつ空気が抜けていくことが多いです。釘が刺さった瞬間に車のコントロールが不能になることはあまりないので、焦らずに落ち着いて対応してください。
ただし、だからといってタイヤに釘が刺さったままにしていると、バーストの原因となってしまうことがあります。その場では大きな問題がないように見えても、必ず適切な対処をするようにしましょう。
危険が伴うタイヤのバーストについてはこちらの記事で解説していますので、ぜひ併せてご覧くださいね。
関連記事:タイヤが突然バーストしたら?原因やバースト寸前の見極め方を解説
タイヤに釘が刺さったら修理?タイヤ交換?
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前述の通り、タイヤに釘が刺さっても、すぐにコントロール不能な状況になることは稀ですが、だからといって何事もなかったかのように放置しておくわけにはいきません。タイヤに釘が刺さった場合に考えられる対応は次の3パターンです。
・修理
・タイヤ交換
・経過観察
まず、釘が刺さってパンクしている場合、下記の条件にあてはまればパンク箇所の修理ができることが多いです。
修理できる条件(普通乗用車の場合)
・トレッド面(路面と接触する面)に穴があいている
・貫通した穴の直径が6mm以下
・穴の数が2個以下
・2つ釘が刺さっている場合、穴と穴との距離が40cm以上
パンクの修理方法は後述しますので、この条件に当てはまっている場合は修理を検討してみましょう。
3ヵ所以上穴があいていたり、トレッド面以外の場所に穴があいていたりするなど、上記条件に当てはまらない場合は修理が不可能なためタイヤ交換が必要です。
タイヤ交換を依頼できる業者や費用についてはこちらをご覧ください。
関連記事:タイヤ交換の値段相場はいくら?工賃を安くするお得な方法も解説
また、釘が刺さってもゴムを貫通しておらず、タイヤがパンクしていないときには、経過観察で良いケースがあります。ただし、パンクしていないように見えても少しずつ空気が抜けていることもあるので、自分で判断せず一度プロに点検を依頼してください。
タイヤに釘が刺さったときの対処法
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パンクの修理をするにしても、タイヤ交換をするにしても、まずは釘が刺さった場所から自宅や整備工場、ディーラーなどへ車を移動させなければなりませんよね。そこで、ここではタイヤに釘が刺さったときに、その場でとるべき対処法を解説します。
自走可能な場合と、自走が不可能な場合に分けて解説しますので、状況に応じて然るべき行動をとりましょう。
そのまま走行可能な場合
タイヤに釘が刺さってパンクしても、釘が穴を塞いでいて空気がほとんど抜けていないケースなどでは、パンク後もしばらく走行可能なことがあります。また、パンクによって空気圧がゼロになっても一定の距離を走行することができるランフラットタイヤを装着している場合も、そのまま車を走らせることが可能です。
このように、タイヤに釘が刺さっても自走できるときは、釘を抜かずにそのまま車を走らせて最寄りの整備工場やディーラー、カー用品店などへ持ち込みましょう。
ただし、普段と同じ感覚で運転できているように思えても、パンクしていない正常なタイヤに比べて走行性能が低下している状態です。急発進や急ブレーキなどを避け、スピードを出しすぎないように気を付けて運転してください。
走行が不可能な場合
釘が刺さってできた穴からどんどん空気が抜けていて、車が傾いたりハンドル操作が上手くできなかったりするといったケースでは、そのまま走行を続けることができません。安定した走行が不可能だと判断したら、まずは安全に配慮しながら車を停車させましょう。
運良くすぐ近くにパーキングなど退避できるところがあれば、スピードを落として車を移動させてください。パーキングなどへの退避が難しい場合、ハザードランプを点灯させて路肩へ停車させます。
安全な場所または路肩に車を停車させたら、次のいずれかの方法で対処しましょう。
・スペアタイヤに交換する
・車載のパンク修理キットを使用する
・ロードサービスを呼ぶ
ただし、一般道でなく高速道路でやむを得ず路肩に停車しなければならないときは対応が異なります。まず、高速道路で路肩に停車する場合、車の後方に停止表示版または発炎筒を設置してください。
高速道路上でスペアタイヤに交換したり車載のパンク修理キットを使用して修理したりするのは、危険が伴うため厳禁です。運転者および同乗者は必ずガードレールの外側などの安全な場所に避難し、道路緊急ダイヤル(#9910)や110番に通報して救援を待ちましょう。
スペアタイヤに交換する
車にスペアタイヤが積んであり、自分でタイヤ交換可能な状況である場合、パンクしたタイヤをスペアタイヤへ交換しましょう。
ただし、タイヤ交換は慣れていないと時間がかかってしまう上に、正しく作業を行わないと危険を伴うので、普段からタイヤ交換を自分で行っていない人は無理をせずに他の方法で対処することをおすすめします。
スペアタイヤとして標準タイヤを装備している一部の車種を除き、スペアタイヤの主流は「テンパータイヤ(テンポラリータイヤ)」と呼ばれる応急用のタイヤです。テンパータイヤはあくまでも一時的に使用するタイヤなので、標準タイヤのように長い期間使い続けることはできません。
一般的に、テンパータイヤで走行できる距離は100km以内と言われています。スペアタイヤがテンパータイヤである場合、あくまでも一時的な使用に留め、できるだけ早く標準タイヤへ交換するようにしてください。
車載のパンク修理キットを使用する
近年、スペアタイヤの代わりに応急処置用のパンク修理キットが装備されている車が多くなりました。パンク修理キットがある場合は、キットを使用してパンク箇所を修理することで一時的な走行が可能です。
ただし、次のような状態だとキットを使用してパンク修理をすることができないため、他の方法で対処する必要があります。
パンク修理キットで修理できない例
・トレッド面以外が損傷している
・損傷の大きさが4mm以上
・2ヵ所以上の損傷がある
・タイヤがホイールから外れている
・ホイールにも損傷がある
・修理剤の使用期限が切れている
釘が刺さっているのが1ヵ所だけで、穴があまり大きくないときには、パンク修理キットを使用することができると考えましょう。
パンク修理キットには、修理剤とコンプレッサー(空気入れ)が入っており、修理剤で穴をふさいで、コンプレッサーで空気圧を調整します。
パンク修理キットの使い方はキットによって異なるので、必ず取扱説明書を確認しながら作業をするようにしてください。この際、刺さった釘を抜いてはいけないので注意しましょう。
車載のパンク修理キットはあくまでも応急処置用なので、そのまま使用し続けることはできません。使用後はできるだけ速やかにきちんとした修理またはタイヤ交換を行ってください。
また、パンク修理キットで応急処置をしたタイヤは、本格的なパンク修理の際に修理剤を取り除く工賃がかかって費用が高額になってしまったり、そもそも修理剤の影響でタイヤの内部がダメージを受けるなどしてパンク修理不可能な状態になってしまったりすることがあります。パンク修理キットは、このデメリットも加味した上で使用を検討しましょう。
ロードサービスを呼ぶ
自分でスペアタイヤに交換したり、パンク修理キットを使用して応急処置をしたりすることに不安があるときは、無理をせずにJAFや任意保険のロードサービスを呼んでください。また、前述の通りパンク修理キットを使用すると、本格的な修理ができなくなる可能性があるといったデメリットもあるので、自分で作業ができる人でもロードサービスを呼んだ方が良いケースもあるでしょう。
例えば、JAFのロードサービスを利用して、パンクしたタイヤをスペアタイヤへ交換してもらう場合、JAF会員なら1本まで無料で依頼することができます。JAFの会員でない人も、料金を支払えば利用することができるので、いざというときのために覚えておいてください。
JAFのロードサービス料金(スペアタイヤとの交換作業1本まで)
|
昼間(8~20時) |
夜間(20~8時) |
一般道路 |
11,230円 |
13,330円 |
高速道路(SA、PA内) |
13,330円+救援車の高速料金 |
15,420円+救援車の高速料金 |
高速道路(SA、PA以外) |
19,620円+救援車の高速料金 |
22,750円+救援車の高速料金 |
※料金は基本料と作業料の合計
※2022年8月現在の料金
引用:JAF
任意保険のロードサービスの内容は保険によって異なるので、一度契約している保険の内容を確認しておきましょう。また、任意保険の見直しをするときは、ロードサービスの内容も比較することをおすすめします。
タイヤに釘が刺さったときの修理方法と費用
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続いて、前述した修理可能な条件に当てはまっている場合の修理方法と費用について解説します。
ここで解説するのは、先ほどご紹介した応急処置ではなく、釘が刺さったタイヤを本格的に修理するときの内容です。まずは前項の方法で車を安全に移動させ、そこから本格的な修理について検討してください。
自分で修理する
自分でパンク修理を行うときは、先程ご紹介した車載のパンク修理キットではなく、恒久的なパンク修理キットを利用します。パンク修理キットはカー用品店やホームセンター、ネットショップなどで購入可能です。
パンク修理に必要なもの
|
価格相場 |
パンク修理キット |
1,000~5,000円 |
ペンチまたはプライヤー |
1,000~4,000円 |
ジャッキ |
3,000~10,000円 |
レンチ |
1,000~4,000円 |
トルクレンチ |
2,500~7,000円 |
輪止め |
500~3,000円 |
エアゲージ付き空気入れ |
2,000~10,000円 |
普段から自分でタイヤ交換をしているという方は、ジャッキやレンチなどの道具を所有しているかと思いますが、お持ちでない場合はこれらの道具も併せて購入する必要があります。
パンク修理の手順
- パンク修理キットを準備する
- パンクしたタイヤを車から外す
- ペンチまたはプライヤーを使って釘を引き抜く
- パンク修理キットを使って穴をふさぐ
- 少し時間をおいてからタイヤに空気を入れる
- 水をかけるなどして空気が漏れていないか確認する
- タイヤを車に取り付ける
タイヤの取り外し方、取り付け方の詳細はこちらの記事で解説していますので、普段自分でタイヤ交換をしていないという人は併せてご確認ください。
関連記事:初心者でもタイヤ交換は自分でできる?交換方法などについて解説
業者に依頼する
タイヤはきちんと整備されていないと、重大な事故を引き起こす可能性があるパーツなので、少しでも作業に不安がある方は無理をせずに業者に作業を依頼しましょう。
タイヤのパンク修理には、表面だけ修理する「外面修理」と、内側から補修する「内面修理」があります。
パンク修理の所要時間と費用の目安(1本)
|
所要時間 |
費用 |
外面修理 |
20~30分 |
1,500~2,500円 |
内面修理 |
30~60分 |
3,000~5,000円 |
外面修理は安い上に時間もかかりませんが、内側からパンクの状態を確認して修理するわけではないので、同じところが再びパンクしてしまう可能性があります。それに対し、内面修理は外面修理に比べて時間もお金もかかりますが、より確実に修理できるのがメリットです。
パンク修理は下記のような業者に依頼することができます。
・整備工場
・カー用品店
・ディーラー
・タイヤ専門店
・ガソリンスタンド
ただし、カー用品店やガソリンスタンドなどでは、内面修理に対応していないお店もあるので注意してください。できれば、外面修理と内面修理の両方ができる業者に行き、パンクの状態に応じて修理してもらうことをおすすめします。
タイヤのトラブルを防止するには日常的な点検が重要
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釘が刺さってパンクする以外にも、タイヤに関するトラブルにはさまざまなものがあります。パンク以外の代表的なタイヤのトラブルの例は、空気圧が不足した状態で高速走行したときに起きやすい「スタンディングウェーブ現象」や、溝の減ったタイヤで濡れた路面を走行したときに起きやすい「ハイドロプレーニング現象」などです。
例えば、スタンディングウェーブ現象は、タイヤのバーストを引き起こす原因でもあり、重大な事故に繋がる危険性があります。
こういったトラブルを防止するためには、普段からタイヤの点検を心がけることが大切です。最低でも月に1回は空気圧の測定を行い、適正な値になっていないときは空気を入れて調整しましょう。
また、タイヤの損傷や摩耗も確認し、劣化状況によってはタイヤ交換を検討する必要があります。タイヤの交換にはお金がかかりますが、寿命を迎えたタイヤを使い続けるのは非常に危険なので、然るべき時期に必ず交換してください。
タイヤの空気圧および交換時期に関してはそれぞれ下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしながらタイヤの点検を行いましょう。
関連記事:タイヤの適正な空気圧は?点検方法やセルフでの調整の仕方についても解説
関連記事:【基準は2つ】タイヤの交換時期と寿命の見極め方法を解説
お得にタイヤを購入・交換するなら楽天Carタイヤ交換!
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この記事では、タイヤに釘が刺さったときの対処法をご紹介しました。釘が刺さった直後はそのまま走行を続けられることもありますが、放置せずに然るべき対応をしてくださいね。
また、タイヤに釘が刺さったときに限らず、普段からタイヤの点検をすることは非常に重要です。特に、タイヤが寿命を迎えていると、タイヤ本来の性能を発揮することができないだけでなく、バーストなどのトラブルに繋がる危険もあります。日常的にタイヤの点検を行い、タイヤが寿命を迎えたら必ずタイヤ交換を行ってください。
しかし、タイヤは高いのでタイヤ交換にかかる費用を負担に感じている人は多いのではないでしょうか?タイヤは、実店舗を構えるお店よりもインターネット上のお店の方が安く販売していることが多いため、費用を抑えたい人はネットショッピングを活用しましょう。ただ、自分でタイヤ交換をするのは大変なので、交換作業はプロにお願いしたいですよね。
そこで、インターネットでタイヤを安く購入し、タイヤ交換はプロに依頼したいなら「楽天Carタイヤ交換」がおすすめです。
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参考サイト
意外と知られていない?タイヤを修理できる「範囲」の基準とは(参照日:2022-08-25)
https://ontheroad.toyotires.jp/howto/5199/#i
高速道路での緊急事態~緊急時の3原則を知っていますか?~(参照日:2022-08-25)
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/highway/
タイヤパンク修理キット取扱書(参照日:2022-08-25)
https://manual.toyota.jp/pdf/other/prk_202109.pdf
タイヤで釘を踏んでしまった時の応急処置と修理方法(参照日:2022-08-25)
https://car-days.fun/blog/column/18905
タイヤはパンク修理すれば乗り続けられる?修理代の目安と交換の必要性(参照日:2022-08-25)
https://shurinavi.com/tire-repair/#index_id13
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