2022-02-09
スタンディングウェーブ現象とは?高速道路で起きやすい理由と対策は?
画像出典:photo AC
スタンディングウェーブ現象という言葉を聞いたことがありませんか?
高速道路などを走行中に突然タイヤが破裂してしまう現象のことです。本記事では、スタンディングウェーブ現象の原因や対策について解説していきます。
スタンディングウェーブ現象という言葉を聞いたことがありませんか?
高速道路を走行中に突然タイヤが破裂してしまう現象のことです。
実はスタンディングウェーブ現象は、どのような車でも起きる可能性があります。
しかも、走行中は気がつきにくく、時には予兆もなくあっという間にタイヤがバーストしてしまうこともあります。タイヤがバーストすると、ハンドルが取れなくなり一歩間違えれば大事故に繋がりかねません。できることならこのようなことになる前に対策していきたいですよね。
そこで本記事では、スタンディングウェーブ現象の原因や対策について解説していきます。
実際にスタンディングウェーブ現象が起きてしまった際の対処方法についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
スタンディングウェーブ現象とは?
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走行中にタイヤが原因のトラブルは多く発生しています。
国土交通省の発表した「令和2年度路上故障の実態調査」によると、路上で故障してしまった部位がタイヤであった場合の割合は、一般道路で31.4%、高速道路では53.5%でどちらも1位です。
そして、タイヤの故障原因は主にパンクとバースト、空気圧不足です。
バーストとは、少しずつタイヤの空気が抜けてしぼんでいくパンクとは違い、突然タイヤが破裂してしまう現象の事です。
スタンディングウェーブ現象はこのバーストを引き起こす原因の1つとなっており、タイヤをたわんだ状態にさせたまま高速走行することによって発生します。
スタンディングウェーブ現象が、高速道路で起きやすい原因は「高速走行」という条件の1つを満たしているためです。
もう1つの条件である「タイヤがたわんだ状態」というのは、高速走行中に以下の2つの条件の内、どちらか1つでも該当した場合に発生します。
- タイヤの空気圧が不足している
- 車の積載量を大きく超過している
空気圧不足や過積載の場合、通常よりもタイヤが潰れた状態になります。
この状態のまま高速走行をしてしまうと、地面との摩擦によってタイヤには大きな負荷がかかり、タイヤの側面が波打ち発熱します。そして、次第にタイヤのゴムは熱や衝撃に耐えられなくなり最後はタイヤがバーストしてしまうのです。
空気圧が低下する原因は?
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スタンディングウェーブ現象を防ぐために1番注意しなくてはならないのは、空気圧不足です。
空気圧が不足してしまう主な原因は自然空気漏れです。タイヤのゴムは空気を通す性質を持っているため、穴が開いていなくても時間の経過とともに空気は外へ漏れてしまいます。
一般的に、1ヶ月で約5%は自然空気漏れが原因で空気圧が低下していると言われています。
ゆっくりと徐々に空気圧は抜けていくため、タイヤの空気圧が低下していることに、気がつかないまま車を走行している人は多くいます。
日本自動車タイヤ協会の調べによると、乗用車の4台に1台はタイヤの空気圧が不足していると言われています。
空気圧不足が原因で起きるスタンディングウェーブ現象は、かなり身近で誰にでも起こりうる現象であることを覚えておきましょう。
そのほかにも空気圧不足によって以下のようなデメリットがあります。
- 操縦が安定しなくなる
- 抵抗が増えるので燃費が悪くなる
- ハイドロプレーニング現象が起きやすくなる
- 偏摩耗が起きやすくなる
これらのデメリットを避けるためにも、タイヤの空気圧は1ヶ月に1回はエアゲージを使用して適性空気圧か点検するようにしましょう。
スタンディングウェーブ現象が起きた際の対処方法
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高速走行中にスタンディングウェーブ現象が起きてしまった場合はどう対処したらいいのでしょうか。
この項では、以下の2つの事例の対処方法をご紹介します。
- スタンディングウェーブ現象が起きた場合の対処方法
- タイヤがバーストしてしまった時の対処方法
それでは1つずつ解説していきます。
スタンディングウェーブ現象が起きた場合の対処方法
スタンディングウェーブ現象が起きたとしても、タイヤがあまり劣化していない場合は、初期段階で異常に気がつけばバーストを避けられる可能性があります。
もし、走行中に以下のような状態を感じたらスタンディングウェーブ現象が起きているかもしれません。
- 車が小刻みに揺れはじめ、徐々に大きな振動になる
- ゴムが焼け焦げたような匂いがする
スタンディングウェーブ現象の予兆を感じたら、すぐに安全な場所に停車し空気圧を確認しましょう。
空気圧が低下しているようであれば、スペアタイヤに交換して近くのガソリンスタンドやタイヤ専門店などに持ち込み空気を補充してもらいましょう。
もし、自分で対処するのが難しい場合は、無理に走行せずにロードサービスを呼ぶのもおすすめです。
タイヤがバーストしてしまった場合
劣化していたり、傷やひびがあるなど状態の悪いタイヤの場合、スタンディングウェーブ現象に気がつかないまま、タイヤがあっという間にバーストしてしまうこともあります。
車がバーストすると、大きな破裂音がしてハンドルのコントロールが効かなくなります。
この時に焦って、急ハンドルや急ブレーキをしてしまうと大事故に繋がる恐れがあります。バーストしたと感じたら、落ち着いてハザードランプを点灯させてゆっくりとスピードを落とし、安全な場所に停車するようにしましょう。
もし、高速道路を走行中にタイヤバーストしてしまった場合は、慌てずに以下の手順で行動するようにしてください。
【車がバーストしてしまった場合の手順】
- 路肩などのスペースに駐車をする
- 後続車にハザードランプ ・発炎筒・停止表示装置を設置して合図する
- ガードレールの外側など安全な場所に避難する
- ロードサービスや110番や#9910(道路緊急ダイヤル)に連絡する
高速道路は一般道と違い、常に危険と隣り合わせです。
実際に、避難中や待機中に後続車にはねられてしまう事例も発生しているため、車を停車させたら歩き回らずに、必ず安全な場所で待機するようにしましょう。
車のバーストの危険性については以下の記事でもご紹介しています。
なぜタイヤがバーストしてしまうのかについても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
関連記事:タイヤが突然バーストしたら?原因やバースト寸前の見極め方を解説
スタンディングウェーブ現象の予防策3つ
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ここまでで、スタンディングウェーブ現象が原因でタイヤがバーストする可能性があることはお分かりいただけたと思います。
タイヤがバーストしてしまうと、修理費用が高額になってしまったり事故の原因にもなる可能性があるので、できればスタンディングウェーブ現象が起きないようにしたいですよね。
突然のバーストを防ぐためにできることはいくつかあります。
この項では、スタンディングウェーブ現象によるバーストを防ぐためにするべきこと3つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
バーストを防ぐためにすべきポイントは以下の通りです。
- 月に1度の空気圧点検
- タイヤの保管方法に気をつける
- タイヤの寿命を把握する
それでは1つずつ見ていきましょう。
1.月に1度の空気圧点検
スタンディングウェーブ現象によるバーストを防ぐためにすべきこと1つ目は、月に1度の空気圧点検です。
前述した通り、スタンディングウェーブ現象が起きてしまう大きな理由の1つとして、空気圧の不足があげられます。
JAFの行ったユーザーテストによると、適性空気圧のタイヤと空気圧は半分だけのタイヤを走らせた結果、空気圧が半分のタイヤは時速100㎞の段階で表面が発熱し始め、時速210㎞で100度を超えてバーストしてしまったのに対し、適性空気圧のタイヤは時速210㎞でも60度程度でバーストしませんでした。
この実験では、短時間でバーストさせるために法定速度を大きく超過した速度でのテストでしたが、空気圧不足のまま走行すると法定速度内であっても、車を長時間走行させれば、スタンディングウェーブ現象が発生しバーストする危険性はあります。
その上、空気圧は時間が経過すれば1ヶ月に5%程度自然に抜けてしまいます。このことから、定期的に空気圧は補充する必要あるということが言えます。
空気圧はガソリンスタンドなどで気軽に測定・補充することができます。給油のついでに少なくとも1ヶ月に1度程度は空気圧を点検するようにしましょう。
2.タイヤの保管方法に気をつける
スタンディングウェーブ現象によるバーストを防ぐためにすべきこと2つ目は、タイヤの保管方法に気をつけることです。
タイヤは誤った保管をすると劣化を早めてしまうことがあります。
スタッドレスタイヤなどを使用しているなど、タイヤの保管をする必要がある人は特に注意しましょう。
タイヤの保管場所は基本的に屋内がおすすめです。タイヤのゴムは直射日光や湿気が原因で劣化しやすくなります。屋内で風通しの良いところに保管するようにしましょう。
もし、屋内での保管が難しい場合は、タイヤカバーなどを使って直射日光や雨が当たらないように保管すればある程度劣化を防ぐことができます。
また、タイヤの置き方にも注意が必要です。
ホイール付きタイヤの場合は横置きに保管し、タイヤのみの場合は縦に立てて保管するようにしましょう。
タイヤの劣化が直接にスタンディングウェーブ現象を引き起こすわけではありませんが、タイヤが劣化していると、スタンディングウェーブ現象が発生してからバーストするまでの時間を早めてしまう可能性があります。気がつかない間にバーストしてしまうこともありますので、タイヤはできるだけ劣化が進まないように保管するようにしましょう。
3.タイヤの寿命を把握する
スタンディングウェーブ現象によるバーストを防ぐためにすべきこと3つ目は、タイヤの寿命を把握することです。
前述した通り、タイヤの劣化が進むとスタンディングウェーブ現象が発生した場合、あっという間にバーストしやすくなります。
そのため、正しく寿命を把握してタイヤを適切な状態に保つようにしましょう。
サマータイヤとスタッドレスタイヤの交換の目安はそれぞれ以下の通りです。
サマータイヤの寿命
- 使用開始から4〜5年
- 走行距離30,000〜50,000㎞
スタッドレスタイヤの寿命
- 使用開始から3〜4年
- 走行距離10,000〜15,000㎞
- タイヤの溝の摩耗が50%
もちろん、タイヤ交換のタイミングは車の使用状況や頻度にもより、交換のタイミングは人それぞれ異なりますが、上記の目安を過ぎたら続けて使用しても問題ないか、点検するようにしましょう。
タイヤを購入するなら楽天Carタイヤ交換!
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本記事では、スタンディングウェーブ現象について解説しました。
タイヤがバーストしてしまうと、場所や状況によっては大事故にも繋がりかねません。
スタンディングウェーブ現象は、空気圧不足によって発生してしまうことがほとんどです。日常的に空気圧を点検していれば防ぐことができますので、メンテナンスはしっかり行うようにしましょう。
また、タイヤも使用年数が経過するほどゴムが劣化していきますし、ヒビや傷がバーストを引き起こす可能性もあります。
もしもの時を避けるためにも、タイヤの状態は常に適切な状態にしておきたいものですよね。
しかし、タイヤは購入して交換するとなるとお金も手間もかかります。
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参考サイト
令和2年度路上故障の実態調査結果 (参照日:2021-12-30)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/carinf/rcl/common/data/r2_jittai.pdf
スタンディングウェーブ現象について(参照日:2021-12-30)
https://tyre.dunlop.co.jp/tyre/products/tyrecheck/trouble_wave.html
空気圧不足でも起きるタイヤのバースト(参照日:2021-12-30)
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/tire/burst
タイヤの空気圧について(参照日:2021-12-30)
https://tire.bridgestone.co.jp/about/maintenance/performance/
タイヤの空気圧
https://www.jatma.or.jp/tyre_user/tyrepressure.html
[Q] タイヤのバーストは空気圧不足でも起きますか?(参照日:2021-12-30)
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-trouble/subcategory-accident/faq247
事故を起こした、故障(パンクなど)が発生したら(参照日:2021-12-30)
https://www.c-nexco.co.jp/safety/justincase/accident/
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