2021-06-21
タイヤローテーションとは?やり方や費用について解説
タイヤのローテーションのことを正しく理解していますか?実は、タイヤの寿命や走行性も左右するローテーションは、非常に重要な整備の1つです。やり方や費用、実施すべき頻度などを把握し、適切に実施するようにしましょう。
「タイヤのローテーションって何だろう?」「絶対にしなければならないものなの?」と、疑問に思っていませんか?タイヤを装着したまま長期間メンテナンスを行っていないという人もいるかもしれませんが、ローテーションは非常に重要な整備の1つです。適切に実施することでたくさんのメリットがあるので、車を所有している人は積極的に行いましょう。
そこで本記事では、タイヤのローテーションについて解説します。ローテーションのメリットからやり方、実施すべき頻度まで詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
タイヤローテーションをしないとどうなる?
画像出典:Adobe Stock
まず、ローテーションとはタイヤの位置を入れ替える整備のことを言います。「一度装着したら、次にタイヤを交換するまでそのままにしている」という人もいるかもしれませんが、ローテーションを行うメリットは多いです。
そもそも、タイヤは装着位置によって摩耗の進み具合に違いがあります。例えば、前輪は外側、後輪は中心部に摩耗が起こりやすいものです。また、前輪駆動のFF車では、前輪の摩耗の進行が後輪に比べて非常に速いとされています。
そのため、長期間同じ位置に装着したままだと、タイヤが偏ってすり減っていってしまうのです。
そこで、位置を定期的に入れ替えるローテーションを行うことで偏摩耗を防ぎます。4本のタイヤを均一に長持ちさせることができるということはもちろん、本来の走行性能を長期間維持できるという点もメリットです。また、偏摩耗によって起こる騒音や振動といったトラブルを防ぐことにも繋がります。
ローテーションを行う頻度は?
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ローテーションを行う頻度は、「何ヵ月ごと」「何年ごと」のように期間で判断することはできません。タイヤの摩耗具合は使用開始からの経過時間ではなく、走行距離によるところが大きいためです。1つの目安として、ローテーションは走行距離5,000kmごとに行いましょう。
ただし、中には摩耗性能が高くすり減りにくいタイヤなどもありますので、そういった製品を使用することでローテーションの頻度を減らすことができる場合があります。
反対に、走り方などの影響を受けて早く偏摩耗が進んでしまうことも少なくありません。この場合は少し早めにローテーションを実施した方がいいでしょう。
日頃から定期的にタイヤを点検する習慣を付け、偏摩耗の兆しが見られたら早めにローテーションを行ってください。
タイヤローテーションのやり方
画像出典:photo AC
ローテーションは、車からタイヤ・ホイールセットを取り外し、場所を入れ替えて再び装着するという作業です。タイヤの前後を入れ替えることが基本になりますが、車の駆動方法やタイヤの種類によって推奨される交換位置があります。
また、タイヤ4本の位置を変えるのではなく、スペアタイヤを合わせた5本を入れ替えることもあります。ここでは、それぞれのパターンごとのローテーション方法を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
4本でローテーションする場合
まずはタイヤ4本の位置を入れ替えるローテーションについて解説します。このケースでは、車両の駆動方式やタイヤの種類によって次のパターンに分けられるので、まずはどの方法で行うべきかを確認してください。
- FF車のローテーション
- FR車または4WDのローテーション
- 回転方向指定のあるタイヤのローテーション(駆動方式を問わない)
では、それぞれのローテーション方法を確認していきましょう。
FF車(前輪駆動)
FF車とは前輪駆動式の車のことで、エンジンおよび駆動輪が車両前方にあります。現在一般的に販売されている車の中で、最も多い駆動方式です。車両前方に大きな力がかかっているため、前輪の摩耗が後輪に比べて2~3倍早く進みます。
FF車のローテーションでは、次のように位置を入れ替えることが一般的です。
- 前輪右→後輪右
- 前輪左→後輪左
- 後輪右→前輪左
- 後輪左→前輪右
前輪はそのまま後輪の位置に移動させ、後輪は左右を入れ替えて前輪の位置に配置します。また、先ほど述べた通り、FF車の前輪は特に摩耗しやすいため、FR車や4WD車よりも早めにローテーションを実施することも検討しましょう。
FR車(後輪駆動)・4WD
続いて、FF車の次に一般的な駆動方式であるFR車と4WDの車のローテーションについて見ていきましょう。
まず、FR車とは後輪駆動式の車のことを言います。エンジンはFF車同様に車両前方にありますが、駆動輪が後輪であるという点が特徴です。そのため、基本的にはFF車とは違い、後輪の摩耗が早く進みます。
4WDは四輪駆動の略称で、前輪後輪に関わらず4本全てが駆動輪になっている車のことです。エンジンの力が4輪すべてに伝わるので、走行性の高さが人気の理由となっています。
FR車および4WDの車の場合、次のように位置を入れ替えることが一般的です。
- 前輪右→後輪左
- 前輪左→後輪右
- 後輪右→前輪右
- 後輪左→前輪左
後輪はそのまま前輪の位置に動かし、前輪は左右を入れ替えて後輪の位置に配置するというローテーションを行います。
方向が指定されている場合
タイヤの中には、回転方向が指定されているものがあります。回転方向指定とは、文字通り回転する方向が指定されているもので、タイヤのサイド部分に示されている矢印の方向にのみ回転させることができるのです。回転方向指定があるものは、運動性能や排水性能が高いということから、スポーツ系のタイヤなどで採用されていることがあります。
回転方向が指定されていることから、ローテーションの際に左右のタイヤを入れ替えることはできません。そのため、回転方向指定のある場合は、車の駆動方式に関わらず、次のように前後の入れ替えだけ行います。
- 前輪右→後輪右
- 前輪左→後輪左
- 後輪右→前輪右
- 後輪左→前輪左
もしも間違って左右を入れ替えてしまうと、指定された方向とは反対に回転することになり、排水をしないなどのトラブルを引き起こす可能性があるので注意しましょう。
スペアタイヤがある場合
続いて、スペアタイヤを含めた5本をローテーションさせる方法です。装着している4本と同一のサイズ、種類のスペアタイヤがある場合は、この方法でローテーションを実施することができます。
- 前輪右→スペアタイヤ
- 前輪左→後輪右
- 後輪右→前輪右
- 後輪左→前輪左
- スペアタイヤ→後輪左
ただし、スペアタイヤのサイズなど種類が異なる場合、この方法を行うことはできないので注意しましょう。
ローテーションを業者に依頼した場合の費用
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ローテーションは、タイヤ交換をはじめとするタイヤ関係の作業を受け付けている次のような場所であれば、ほとんどどこでも依頼することができます。
- ディーラー
- カー用品店
- タイヤ専門店
- ガソリンスタンド
- 整備工場
また、ローテーションを依頼する際、バランス調整をするかどうかを聞かれることがあります。まず、バランス調整とは、タイヤの重心を調整する整備のことです。
タイヤやホイールは、きれいな円形に見えても完全な真円ではありません。そこで生まれてしまう重心のぶれを、バランス調整によって整え、偏摩耗を防いだり走行時の振動を防いだりします。
このバランス調整はタイヤ交換時に実施していることが多いため、ローテーションを実施するときに毎回必要なわけではありません。しかし、走行時に振動を感じるなどの違和感があれば迷わず実施しましょう。
ローテーションとバランス調整にかかる費用の目安は次の通りです。
ローテーションおよびバランス調整料金の相場(車1台あたり)
ローテーション
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2,000~5,000円
|
バランス調整
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2,000~4,000円
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タイヤの交換目安は?
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タイヤは消耗品であるため、寿命を迎えたら交換しなければなりません。交換を行うべき時期の目安としては、一般的に次の3つが知られています。
- 使用開始から4~5年
- 製造から10年
- 走行距離30,000~50,000km
しかし、タイヤは車の使用状況や、メンテナンスの有無によっても劣化速度が大きく異なるものです。例えば、舗装された都市部の道路しか走行しない車と、悪路走行の多い車ではタイヤの摩耗具合に差が生じます。また、急ブレーキや急発進などの荒い運転をしてしまうと、タイヤがすり減るのも早い傾向があるのです。
そこで、交換すべき時期がきたことを判断するためには、次の2つをチェックしましょう。
- ひび割れ、亀裂
- スリップサイン(一定の基準以上すり減った場合に現れるサイン)
ごく小さな傷くらいだと、経過観察をしながら使い続けることも可能ですが、ひび割れや亀裂、スリップサインは明確に寿命がきたことを示しています。日頃から点検を習慣にして、これらのサインが見られたら速やかに交換を行いましょう。
また、4本の内1本にだけ裂け目が出来てしまったり、パンクなどのトラブルが起きてしまったりすることもあるかと思います。この場合、「まだ使えるものを交換するのはもったいないから、1本だけ交換すれば良いだろう」と考える人もいますが、タイヤを1本だけ交換することはバランスの面から見ておすすめできません。寿命は迎えていないものの、ある程度すり減りが進んでいるような場合は、できれば4本まとめて交換することが望ましいです。
それに対し、使用開始からあまり時間が経っておらず、他のタイヤのすり減りがまだあまり進んでいないのであれば、トラブルのあったタイヤと、その反対側に装着されているタイヤの、左右2本を合わせて交換することを検討しましょう。
タイヤの寿命や交換時期、長持ちさせる方法などは、こちらの記事も参考にしてくださいね。
関連記事:タイヤの寿命はどれくらい?交換時期を徹底解説
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この記事では、ローテーションについて解説しました。タイヤが偏って消耗することを防ぎ、タイヤを長持ちさせたり、走行性能を維持したりすることができるので、定期的に実施してください。また、偏摩耗の兆候に早く気づき、適切にメンテナンスを行うためにも、日頃からこまめに点検する習慣を付けておくようにしましょう。
タイヤを点検していて、亀裂などの損傷やスリップサインが現れていることに気づいたら、速やかに交換を行ってください。しかし、タイヤ交換は1回につき数万円かかるため、費用面で不安がある人も多いのではないでしょうか?
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参考サイト
タイヤの位置交換(ローテーション)(参照日:2021-05-15)
https://www.goodyear.co.jp/knowledge/rotation.html
タイヤの位置交換(ローテーション)とアライメント(参照日:2021-05-15)
https://tire.bridgestone.co.jp/about/maintenance/rotation/index.html
方向性(回転方向)のあるタイヤのメリットとデメリット(参照日:2021-05-15)
https://www.diylabo.jp/column/column-646.html
[Q]FF、FR、4WD…駆動方式の違いについて知りたい(参照日:2021-05-15)
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-construction/subcategory-engine/faq073
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