2021-03-18
タイヤの適正な空気圧は?点検方法やセルフでの調整の仕方についても解説
「タイヤの空気圧の適正な値は?」「空気が減ったらどこで入れれば良いのだろう」と疑問に思っていませんか?安全面で重要な役割を果たすタイヤは、日頃から適切に整備しなければなりません。適切な空気圧や、調整の方法を覚えましょう!
タイヤの空気圧を適正に保つことは、安全走行をする上で非常に重要です。しかし、「空気圧の適正な値を知らない」「空気が減っている気がするけどどうすればいいのかわからない」という人は多いのではないでしょうか?タイヤの空気圧は高すぎても低すぎてもトラブルの原因になるので、車に乗る人はきちんと把握しておくべきです。
この記事では、タイヤの適正空気圧や点検、調整の方法について詳しく解説します。車を安全に利用するために、きちんと整備をすることを心がけましょう。
タイヤの適正空気圧
画像出典:Adobe Stock
適正空気圧はタイヤごとに異なると思っている人もいるかと思いますが、実は適正な空気圧は車両によって異なり、「車両指定空気圧」とも呼ばれています。そのため、同じ種類で同じサイズのタイヤを使用していても、車両が違えば適正な空気圧も異なるのです。反対に、車が同じであればタイヤの銘柄が変わっても適正な空気圧は同じだということになります。
この車両指定空気圧は、車の運転席ドアの近くに貼られているラベルまたは説明書に記載されているので、まずは一度チェックしてみてください。例えば、次のような記載があったとして、適正な空気圧の見方を確認してみましょう。
(例)タイヤ空気圧 kPa(kg/cm²)
タイヤサイズ
|
前輪
|
後輪
|
165/70 R14 81S
|
240(2.4)
|
220(2.2) |
空気圧の単位はkPa(キロパスカル)と言います。たくさん数字が並んでいてどこを見ればいいのか分からないと思うかもしれませんが、サイズの横に記載されている前輪、後輪それぞれの数字を見てください。この例の場合では、前輪は240kPa、後輪は220kPaが適正な空気圧だということです。
車検に通るタイヤの空気圧
適正な数値とは別に、車検に通る空気圧がどのくらいかも気になるでしょう。実は、車検では空気圧を測定する検査項目がないため、空気圧が適正に保てていないことが原因で車検に通らないということはありません。
しかし、空気が減っていると運転性能に影響が及びます。例えば、車検の検査項目にもあるタイヤの横滑りは、空気圧が低下していると起こりやすい現象です。車検では空気圧の測定こそないものの、空気圧の低下が原因となって他の検査に通らない可能性があるため、車検前にもしっかり確認しておきましょう。
タイヤの空気圧調整の頻度は?
画像出典:Adobe Stock
空気圧調整の頻度は、走行距離によって異なります。当然、長距離運転を頻繁に行う人はその分こまめに行わなければなりません。1つの目安としては、最低でも1ヵ月に1度点検を行い、適正な数値を下回っていれば調整するということをおすすめします。
これは、あまり車を使用しないという人でも同様です。車のタイヤはゴムの性質上自然に空気が抜けていってしまうため、全く車に乗っていなくても時間が経過すれば空気圧が低下してしまうためです。安全性に大きく影響するパーツなので、毎月行うものとして習慣付けておきましょう。
また、月に1回の点検とは別に、車に乗る前には毎回目視で空気圧が不足していないか確認するようにしてください。地面と接している部分が大きくたわんでいると、空気が著しく減っている可能性が高いです。
空気圧調整はどこでできる?
画像出典:Adobe Stock
空気圧の調整は、下記のようにさまざまなところで依頼することができます。
- ガソリンスタンド
- ディーラー
- カー用品店
- タイヤ専門店
- 自動車修理工場
タイヤの空気圧の点検および調整は、無料で依頼できることがほとんどです。ただし、稀に数百円程度の料金がかかることもあるので、前もって確認しておきましょう。
また、中には店舗にある空気入れを使い、ユーザーが自ら作業を行うというセルフサービス式のところもあります。使い方は分かりやすく記載されていることが多いですが、不明な点があってもスタッフに質問すれば教えてもらえるため、慣れていない人でも安心して利用することが可能です。
次の項では、空気圧の点検と調整を自分で行う方法について解説しますので、不安な人は前もって確認しておきましょう。
空気圧の点検と入れ方
画像出典:Adobe Stock
空気圧の点検と調整を自分で行う手順を確認していきましょう。ガソリンスタンドなどの店舗で利用できるエアタンク型や据え置き型の充填機を利用する場合と、自宅で行う場合に分けて解説します。
エアタンク型の空気充填機の場合
- エアバルブのキャップを外す
- ホースの先をエアバルブに押し当て、空気圧を測定する
- +(空気を入れる)-(空気を抜く)のボタンを押して調整する
- エアバルブのキャップを取り付ける
エアタンク型の充填機では、最初に空気圧を測定し、手動でボタンを押しながら適正な値になるまで調整していくことになります。この際、高速道路を走行した直後など、タイヤが熱を持っている状態だと、空気圧が実際の数値よりも高めに表示されることがあるので注意しましょう。
据え置き型の空気充填機の場合
- 車をホースが届く場所に停車させる
- エアバルブのキャップを外す
- 画面表示(デジタル式)またはメーターの針(ダイヤル式)を適正な空気圧の数値に合わせる
- ホースの先をエアバルブに押し当てる
- 注入が完了したらホースを外し、エアバルブのキャップを取り付ける
据え置き型の充填機では、最初に空気圧の測定をすることはできません。予め空気圧を設定してホースをエアバルブに押し当てると、その値になるまで自動で空気が注入されるという仕組みになっています。
自宅で行う場合
自宅で空気圧の点検や調整を行いたい場合、エアゲージと空気入れ、またはこの2つが一体になった道具が必要です。空気入れは、手動のものなら1,000円程度から、コンプレッサー式のものでも数千円で購入できるので、こまめに調整を行いたいという人は持っておいて損はないでしょう。
ただし、手動のものは使用するのにある程度の力が必要になるため、女性や力の弱い人には不向きです。また、コンプレッサー式では騒音が発生したりするものもあるので注意してください。
自宅で空気圧の点検と調整する場合の手順は下記の通りです。
- エアバルブのキャップを取り外す
- エアゲージで空気圧を測定する
- 適正な空気圧になるまで空気を注入する
- エアバルブのキャップを取り付ける
最近では、先ほど紹介した据え置き型の充填機のように、空気圧を設定しておけば自動でその値まで空気を入れてくれる便利なものもあるので、自宅での調整も簡単にできるようになっています。
タイヤに空気を補充する際の注意点
画像出典:Adobe Stock
タイヤに空気を入れる際に最も大切な注意点は、適正な空気圧を確認し、然るべき範囲内に収まるように調整をするということです。「車両指定空気圧よりも空気が入っていれば大丈夫だろう」と考える人も少なくありませんが、実は空気圧が高すぎてもトラブルの原因となってしまいます。
空気圧の調整を行うときには、最初に紹介した車両指定空気圧よりも低くならないようにし、+20kPaまでの範囲に収まるよう調整を行ってください。例えば、車両指定空気圧が240kPaだった場合、240~260kPaの間で調整できればOKです。
次からは、空気圧が適正に調整できていない場合に起こり得るトラブルをご紹介します。
空気圧が低すぎる場合
空気圧が低すぎるときに起こる可能性のあるトラブルの例をご覧ください。
- 燃費の低下
- 操作性の低下
- 偏摩耗
- タイヤの損傷
- タイヤの剥離
空気があまりにも減っていると、偏ってタイヤが擦り減ってしまう偏摩耗や、タイヤの損傷、剥離といったトラブルを引き起こします。さらに、ハイドロプレーニング現象といって、水が溜まっている場所でブレーキやハンドルが効かなくなる現象が起きやすくなるなど、運転上の操作性にも影響を及ぼします。どれも、重大な事故の原因となり得るトラブルなので、空気圧の低下には特に注意が必要です。
また、空気圧が低すぎると燃費にも影響を与えます。タイヤが回転するときに、地面との抵抗が増えるようになり、同じ距離でも適切な空気圧のタイヤで走っているときに比べて多くの燃料を必要とするのです。事故防止のためだけでなく、燃費を悪くさせないためにも、空気が抜けすぎていないか日々確認するようにしましょう。
空気圧が高すぎる場合
空気圧が高すぎる場合に起こり得るトラブルの例は下記の通りです。
偏摩耗や損傷といったトラブルは、空気圧が低いときだけでなく高すぎても起こります。これらは、パンクなど走行中の事故を引き起こす可能性があるため、特に注意してください。
空気圧が高すぎる場合のトラブルで特筆すべきは、車の乗り心地の悪化です。空気圧が高すぎると、路面の段差や障害物によって跳ねるように反応してしまうため、乗り心地が悪くなってしまいます。
空気は少しずつ抜けていってしまうため、車両指定空気圧+20kPa程度までは入れても構いませんが、この範囲を超えて空気圧を高くするのは避けましょう。
日常点検の強い味方:空気圧センサーとは?
画像出典:Adobe Stock
空気圧センサーは、タイヤ空気圧監視システムのことで、Tire Pressure Monitoring Systemから略してTPMSとも呼ばれています。これは、タイヤの空気圧や温度の情報を測定し、運転席にある受信機でその情報をモニターできるというシステムです。
わざわざガソリンスタンドやディーラーに足を運んで空気圧の点検を行わなくても、常時運転席で空気圧を確認することができるので非常に便利です。また、過度に空気圧が低下していると警告が表示されるので、未然に危険を回避することができます。
アメリカやヨーロッパ諸国では搭載が義務となっている空気圧センサーですが、日本では未だ義務化されていません。初めから空気圧センサー搭載の車も増えていますが、そうでない車もまだまだ多いため、付いていない場合は別途購入を検討してみてください。通販などでは3,000〜5,000円程度で購入できます。
タイヤ交換時は特に空気圧を要チェック
画像出典:Adobe Stock
少なくとも月に1回は確認を行うべきだと前述しましたが、タイヤ交換時にも忘れず空気圧を確認するようにしましょう。例えば、スタッドレスタイヤに交換する場合や、新しいタイヤを購入して交換する場合などです。タイヤ交換をする際は、運転席ドア付近に記載されている車両指定空気圧を前もってチェックしておきましょう。
また、インチアップなどのカスタムで純正品のサイズ以外の大きさのタイヤを使用する場合、適正な空気圧が車両指定空気圧と異なることがありますので、別途確認が必要です。
タイヤ交換をお得に便利に依頼するならば「楽天Carタイヤ交換」
画像出典:Adobe Stock
この記事では、タイヤの空気圧について解説しました。車の中で唯一直接地面に接するタイヤは、空気圧が高すぎたり低すぎたりしないよう、車に乗る人はしっかり点検、整備をしなくてはなりません。
日頃から点検をするように習慣付けておくことは、タイヤの摩耗や傷などの早期発見にも繋がります。もしも不具合が見つかれば、できるだけ早くタイヤ交換などの整備を行いましょう。
タイヤは車の消耗品の中でも比較的高額なパーツで、交換工賃なども合わせると1回の交換につき数万円の出費になります。定期的に行わなければならないからこそ、少しでもお得にタイヤ交換をしたいと思いますよね。そこで、お得にタイヤ交換を依頼するなら、「楽天Carタイヤ交換」がおすすめです。
「楽天Carタイヤ交換」は、楽天市場でタイヤを購入し、近隣の提携店舗にてタイヤ交換作業を依頼できるというサービスです。実店舗よりも安くタイヤを購入することができる上に交換作業も依頼できるので、自分でタイヤ交換ができないという人でも安心してインターネットでタイヤを購入することができます。加えて、購入金額に応じて楽天ポイントも付与されるためさらにお得です。
また、購入したタイヤを自宅で受け取る必要はなく、直接販売元から交換店舗まで発送されるので、自分でタイヤを運搬する手間もかかりません。
ぜひ一度「楽天Carタイヤ交換」をチェックして、お近くの店舗を探してみてください!
楽天Carタイヤ交換
参考サイト
タイヤの空気入れはどこでできる?おすすめの方法と空気圧チェックの重要性(参照日:2021-02-07)
https://fordrivers.jp/tire/shiru_77/
タイヤの空気圧(参照日:2021-02-07)
https://www.goodyear.co.jp/knowledge/air.html
タイヤの空気圧が少ないと車検に落ちる?こまめにチェックすべき理由とは(参照日:2021-02-07)
https://carnext.jp/magazine/article/inspection_air_pressure/
TPMSとは(参照日:2021-02-07)
https://www.pacific-ind.co.jp/products/car/tpms/
楽天Carマガジンは、楽天Carが運営するウェブマガジンです。クルマの維持費をお得にする様々なコンテンツをお届けします!
この記事をシェアする!
あなたにおすすめの記事