2021-10-13
カーリースのデメリットは?車を購入した場合の費用と徹底比較
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「カーリースのデメリットは何だろう」と疑問に思っていませんか?車の購入よりお得なイメージがあるかもしれませんが、条件によっては損をすることもあります。カーリースのメリット・デメリットを知り、車の購入と比較しましょう!
カーリースのデメリットについて知りたいと思っていませんか?「新車を購入するよりも安くなるのでは?」と考えているかもしれませんが、実は必ずしも購入より安くなるというわけではありません。どのように利用するのかなどの条件によって、カーリースが良いのか購入が良いのかが異なるので、それぞれの特徴を把握した上で検討すべきです。
そこで本記事では、カーリースの特徴や注意点をご紹介し、購入との徹底比較を行います。安そうだからという理由でカーリースを検討している方は、ぜひこの記事を参考にして自分に合った選択肢を考えてみてくださいね。
カーリースの仕組みとは?
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カーリースとは、月額料金を支払って一定の期間車を利用することができるサービスです。
「レンタカーやカーシェアリングと同じでは?」と思う人もいるかもしれませんが、カーリースはこれらのレンタルサービスとは大きく異なります。まずは、レンタカーやカーシェアリングと比較したカーリースの特徴を確認しておきましょう。
- 契約期間は年単位
レンタカーは数時間~数日、カーシェアリングは数分~数時間が一般的
- 利用するのは新車で、好きな車種を選ぶことができる(中古車カーリースも有り)
レンタカーやカーシェアリングは新車ではなく、会社で用意している在庫の中から選ぶ
- 料金は月額料金制
レンタカーは利用時間や日数、カーシェアリングは利用時間や走行距離ごとの料金+会費
カーリースは年単位で契約し、その期間はずっと車を手元に置いておくことができます。そのため、契約期間中はマイカーのように自由に使用できるという点が魅力です。契約者が支払う月額料金には、自賠責保険料や税金などが含まれており、利用者が自ら支払う必要はありません。
中古車カーリースも存在しますが、基本的にカーリースでは新車に乗ることができます。これは、カーリース会社が利用者の選択した新車を購入し、利用者は月額料金を会社に支払ってその車を利用するという仕組みで成り立っているからです。
これに対し、レンタカーやカーシェアリングは数分から数日の短期間、新車ではなく会社が用意している車をレンタルすることができるサービスです。レンタカーなら数時間から数日、カーシェアリングなら数分から数時間単位で借りることができます。レンタカーとカーシェアリングでは、他の人が利用していて在庫がない場合は利用できないという不都合も少なくありません。
カーリースのメリットとデメリット
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カーリースの魅力は費用が安くなることだというイメージを持っている人も多いかと思います。しかし、具体的な費用の目安については後述しますが、必ずしも購入より安くなるわけではありません。
ここでは、カーリースの本当のメリットとデメリットを解説しますので、特徴をより理解していきましょう。
カーリースのメリット
では、カーリースの良い側面から考えていきましょう。
- 頭金や登録手数料が不要で初期費用が抑えられる
- 月額料金(自賠責保険料や税金類を含む)での支払いになり、月々の支出が均一になる
- 会計処理が楽になる
- 好きな車種を利用することができる
- 新車に乗れる(中古車カーリースを除く)
まず、費用面での特徴として、カーリースは月額料金での支払いです。購入では初期費用にまとまった金額が必要になるほか、自賠責保険や税金を支払うタイミングでも大きな出費が発生します。カーリースなら購入のような頭金がなく、初期費用が抑えられる上に、自賠責保険料や税金類も料金に含まれているため、維持費を毎月均一にできるという点が魅力です。さらに部品交換などのメンテナンス費用も含まれたプランを契約すれば、臨時出費の心配がより少なくなります。
また、後述しますが、車は本来固定資産として扱わなければならないものですが、カーリースなら月額料金をそのまま経費として計算できるので、会計処理が簡単になることも特徴です。個人事業主や法人で、事業に車を使うという場合は大きな利点となるでしょう。
金銭面以外での魅力は、多くのメーカーの車種から自由に選んだ車を利用でき、基本的には新車に乗ることができるという点です。レンタカーやカーシェアリングとは違い、好みとは違う車や中古車を利用しなければならないことはありません。ほとんどの場合、カラーやグレード、オプションも自由に選ぶことができるので、新車購入のように希望する車に乗ることができるでしょう。
カーリースのデメリット
続いて、カーリースのデメリットをご覧ください。
- 途中解約には違約金が発生する
- 支払い総額が購入よりも高くなることがある
- 追加料金(残金の支払い、故障時の支払い)がある可能性も
- さまざまな制約(カスタマイズ不可、走行距離の上限など)がある
- 使用開始までに時間がかかることがある
まずは費用面での注意点を考えていきましょう。カーリースは基本的に年単位で契約して利用するものです。もし途中で解約することになったら、残りのリース代を含む高額な違約金が発生します。
また、契約時には残価(契約終了時の車両の予定価格)が設定され、その金額を引いた額から月々の利用料金が決定されます。そのため、利用中に傷や汚れをつけてしまったり、故障してしまったりして車両の価値が下がると契約終了時に追加料金を支払って清算しなければならないことが少なくありません。具体的な料金は記事後半でシミュレーションしますが、こういった側面から支払った費用の総額が、購入にかかる金額を上回る可能性も高いです。
さらに、あくまでも車の所有はカーリース会社であり、契約者はその会社から車を借りて利用しているという構図です。自由に使えるマイカーとは異なり、走行距離の上限が定められていたり、カスタマイズが禁じられていたりといった制約がある点にも注意しなければなりません。
車を購入するメリットとデメリット
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カーリース同様、購入にも良い側面と悪い側面があります。ここでは車を購入する場合のメリット、デメリットを解説します。
車を購入するメリット
車を購入する主なメリットは次の通りです。
- カスタマイズや走行距離など使用上の制約がない
- 好きなタイミングで乗り換えができる
- 不要な場合は売却することができる
- 利用期間を最初に決めなくて良い
- 安く購入できる(中古車の場合)
やはり、マイカーを持つことの魅力は自由度の高さです。借りた車ではできないカスタマイズもでき、自由にカーライフを楽しむことができます。契約期間もなく、乗り換えのタイミングもユーザー次第なので、「あと〇年はこの車に乗り続けなくてはならない」という縛りを心配する必要もありません。
また、購入はコストが高くなるイメージがあるかもしれませんが、中古車なら安く購入できるというのも魅力の1つです。最近は安心して中古車を購入できるサービスも増加しており、費用を抑えるという点でもカーリースより購入に軍配が上がります。
車を購入するデメリット
次は、車を購入するデメリットを考えましょう。
- 頭金などの初期費用が必要になる
- 自賠責保険料、税金など大きな出費が発生する
- 状態に不安があることも(中古車の場合)
注意すべき点1つ目は、定期的にまとまった出費が発生することが挙げられるでしょう。数十万円はかかる購入時の頭金はもちろん、自賠責保険料や税金を支払うタイミングや車検を受けるときにも数万円単位のまとまった金額が必要になります。購入代金そのものはローンで支払っていたとしても、これらの出費に対しての用意が必要な点には注意が必要です。
また、コストダウンのために中古車を購入する場合には、新車に比べて状態に不安があることも懸念されます。
カーリースと車を購入した場合の費用比較
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実際にかかる費用を比較してみましょう。ここでは、人気のトヨタ ヤリス(X 1.5L・CVT・4WD)をそれぞれカーリースと新車購入、中古車購入で手に入れ、5年間利用すると想定して費用をシミュレーションしています。
トヨタ ヤリスの費用シミュレーション(5年間)
|
カーリース |
新車購入 |
中古車購入 |
車両本体 |
月33,440円 |
1,831,000円 |
1,260,000円 |
登録諸費用 |
50,000円 |
50,000円 |
環境性能割 |
33,290円 |
10,400円 |
自動車税 |
152,500円 |
152,500円 |
重量税 |
61,500円 |
61,500円 |
自賠責保険料 |
48,380円 |
48,380円 |
車検費用 |
50,000円 |
50,000円 |
合計 |
2,006,400円 |
2,226,670円 |
1,632,780円 |
(2021年9月現在)
※中古車の車体価格、登録諸費用、環境性能割、車検費用は想定される金額で、実際の金額とは異なることがあります。
引用:ORIXカーリース・オンライン/国土交通省/国土交通省/総務省/トヨタ
今回のシミュレーションにおいて、カーリースは新車購入に比べるとやや安くなっています。これは、カーリースの月額料金が新車の本体価格を基準にしているのではなく、契約終了時の車両の想定価格を差し引いた金額から月々の利用料金が決定されているためです。では、さらに考えられる条件を加味して、本当に購入の方が高くなるのかを考えてみましょう。
カーリースでは、途中解約の違約金や、原状回復のための追加料金が請求される可能性があると解説しました。もしこれらの料金が上乗せされた場合、新車購入と同等またはそれを上回る金額となるでしょう。
また、購入の場合には買い替えの際に売却することが可能です。条件によって買取価格は大きく異なりますが、数万円から数十万円の買取額は期待できます。
これらの2つの要素を考慮すると、一見安く感じられるカーリースでも、総額では新車購入よりも高くなることは決して珍しくありません。
また、中古車購入はカーリースよりも大幅に安くなっていることがわかるでしょう。費用の面では中古車購入が最も有利であると言えます。
カーリースがおすすめなのはこんな人
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次に当てはまる人は、購入よりもカーリースを検討することをおすすめします。
- 維持費を毎月一定額にしたい
- 会計処理を楽にしたい
- 節税対策をしたい
- 乗り換え時の手続きを簡単にしたい
カーリースの魅力は高額な頭金が必要ないことや、維持費を毎月均一の金額にできるという点です。そのため、頭金や維持費で10万円から数十万円のまとまった資金を用意することに不安があり、毎月決まった金額の支出にしたいという人にはカーリースが適しているでしょう。
また、個人事業主や法人で車を事業に使用する場合、車の購入費用やカーリースの月額料金はどちらも経費として計上ができます。しかし、購入した場合は固定資産として減価償却(購入年に全額経費計上するのではなく、耐用年数に分けて購入費用を計上する会計処理)を行わなければなりません。カーリースの場合は、固定資産税の計上や減価償却の処理が必要なく、月額料金を経費として計上できるので会計処理が楽になります。課税対象となる固定資産として扱われないため、節税効果も期待できるでしょう。
さらに、通常車を乗り換えるときには、買取業者を探して見積もりを依頼したり売却契約を結んだりと手間がかかりますが、カーリースなら自分でこのような手続きをする必要はありません。とにかく手間を減らして利用したいという人にもカーリースはおすすめです。
車の購入がおすすめなのはこんな人
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車の購入を検討した方が良いのは、次のような条件に当てはまる人です。
- 旅行やレジャーなど長距離走行もしたい
- 車を自由にカスタマイズしたい
- 汚したり傷つけたりすることに過剰な心配をしたくない
- 支払い総額を安く済ませたい
カーリースの場合、車の所有者はあくまでも会社であり、利用において走行距離の規定やカスタマイズの可否など多くの制限があるとお伝えしました。そのため、旅行などで長距離走行をすることも考えている人や、カスタマイズを楽しみたいという人は、やはりマイカーを購入して自由度を優先すべきです。
また、カーリースは基本的に原状回復して返却しなければならないので、小さな傷や汚れもつけてはいけないというプレッシャーがつきまといます。車内で飲食をすることもためらってしまうなど、利用中に過剰な心配をしたくない人もマイカーを購入した方が自由にカーライフを楽しむことができるでしょう。
費用面では購入の方が高くなると思われがちですが、一概に購入が高いというわけではありません。むしろ、カーリースで発生するかもしれない違約金や追加料金を考慮すると、購入する場合の支払い総額の方が安くなるケースも多いです。さらに、最近は状態の良い中古車も多く市場に出回っているため、中古車という選択肢を考えれば購入の方が費用を安く抑えられる可能性が高いでしょう。
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この記事では、カーリースの特徴について解説しました。まとまった初期費用を用意できなくても車を利用できるなどの魅力がありますが、人によっては購入した方がお得になるケースも多いので、いろいろな条件を加味して検討するようにしてください。
購入を検討している人の中には「コストを抑えて中古車を購入したいけれど、中古車の購入には不安がある」という人も多いでしょう。そこで、中古車をお探しなら、楽天の中古車販売サービス「楽天Car」がおすすめです。価格や走行距離、年式などを簡単に比較でき、もちろん楽天ポイントも貯まります!
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参考サイト
カーリースとは?本当のメリット・デメリットと車のリースを徹底解説!(参照日:2021-09-04)
https://car-mo.jp/mag/2018/12/5558/
節税対策に最適?法人向けのカーリースのメリット・デメリットとは(参照日:2021-09-04)
https://morokomi.carcon.co.jp/mag/article/2019061001/
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