2026-03-13
車の法定点検(定期点検)とは?車検との違いについても解説

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車の法定点検と車検の違いについて、きちんと区別できていますか?法定点検を受けることは車を利用する人の義務なので、正しく理解して然るべき点検を受けましょう。本記事では、法定点検の内容や車検との違いについて解説します。
「車の法定点検って車検とは違うの?」と疑問に思っていませんか。車を持っていても、実は2つの違いを正しく分かっていないという人も少なくないでしょう。どちらも安全に車を利用するために重要なものなので、きちんと理解しておくことが大切です。
この記事では、車検との違いをはじめ、法定点検の時期や内容についても詳しく解説します。車の所有者は内容をしっかり理解し、適切なタイミングで点検を受けるようにしましょう。

法定点検(定期点検)とは?

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法定点検は法律で義務付けられている
下記2つの車の点検整備は車の利用者の義務であり、事故やトラブルなく安全に走行できる状態を保つために実施しなければならないものです。
日常点検は、マイカーを利用する人が日頃から自分で行うものであるのに対し、法定点検(定期点検整備)は、車種や用途に応じて定められた周期(主に12ヶ月・24ヶ月など)で実施が求められます。一般的な自家用乗用車・軽自動車では、12ヶ月点検(1年ごと)と24ヶ月点検(2年ごと)が代表的です。
これは、法律で下記のように定められています。
道路運送車両法48条(定期点検整備)
第四十八条 自動車(小型特殊自動車を除く。以下この項、次条第一項及び第五十四条第四項において同じ。)の使用者は、次の各号に掲げる自動車について、それぞれ当該各号に掲げる期間ごとに、点検の時期及び自動車の種別、用途等に応じ国土交通省令で定める技術上の基準により自動車を点検しなければならない。
引用:e-Gov法令検索
法定点検は、日常点検に加えて車の利用者が実施しなければならないものなので、正しく理解し、確実に実施しましょう。
法定点検を受ける必要性
法定点検は車の利用者の義務だということが分かっても「必ず受けなければならないの?」と考える人もいるのではないでしょうか。
結論から言えば、法定点検は必ず受けるべきです。まずは、令和6年に起きた路上での車の故障の数をご覧ください。
高速道路での車の故障発生件数(令和6年)
※2026年2月現在の状況
引用:国土交通省
1年間で7万件もの車両故障が発生していることが分かります。では、一般道路での故障を例に取って、どのようなパーツで故障が起きているのかを見てみましょう。
一般道路での故障部位発生件数(令和6年)
| 順位 |
故障部位 |
発生割合 |
主な故障状況 |
| 1 |
タイヤ |
35.1% |
・パンク、バースト ・空気圧不足 |
| 2 |
バッテリー |
28.5% |
・過放電 ・破裂、劣化 ・端子部接続不良 ・液不足 |
| 3 |
オルタネーター |
4.7% |
・ブラシ不良 ・レギュレーター不良 ・ダイオード不良 ・コイル断線 |
| 4 |
冷却水 |
1.6% |
・不足、水漏れ ・汚れ ・凍結 |
| 5 |
クラッチ |
1.3% |
・すべり ・オイル漏れ ・ワイヤ不良 ・切れ不良 |
| 6 |
トランスミッション(AT) |
1.2% |
・ギヤ操作不能 ・オイル漏れ、不足 ・異音 |
| 7 |
潤滑油 |
0.8% |
・オイル不良 ・オイルパンからの漏れ |
| 8 |
スターター |
0.8% |
・リレー不良 ・端子部接続不良 ・かみ合い不良 |
| 9 |
ファンベルト |
0.5% |
|
| 10 |
ラジエータファン |
0.3% |
|
| |
その他 |
25.0% |
|
※国土交通省「令和6年度 路上故障実態調査」より
引用:国土交通省
最も故障が多いのはタイヤですが、タイヤは一年ごとの点検項目にもなっており、点検をきちんとしていれば未然に防げた可能性があると言えます。
点検項目については後ほど紹介しますが、オイルの漏れや各パーツの損傷、接続不良など、法定点検でも確認される箇所での故障が多く、これらの故障をに防ぐために法定点検の必要性は非常に高いと考えなければなりません。
さらに、車の寿命の面からも考えてみましょう。一般財団法人自動車検査登録情報協会の2019年の調査では、乗用車の平均使用年数は13.26年です。
しかし、車の寿命は走行距離や適切なメンテナンスが行われているかどうかによっても異なります。然るべきときにきちんとメンテナンスをしていれば長く乗れるはずの車でも、点検を怠ることによって故障が発生し、最悪の場合は早い段階で車両の買い替えを検討しなければいけないことになりかねません。
安全性の面だけでなく、愛車に長く乗り続けるためにも、定期的な点検が非常に重要となります。
また、以下の記事では走行距離が10万キロを超えた場合に、交換が必要となる部品について解説していますので、ぜひこちらも参考にしてみてくださいね。
関連記事:10万キロ超えたら車検費用が高くなる理由と費用内訳を徹底解説
車検との違い

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車検も法定点検も車の状態を確認するものであることに違いはありませんが、内容は大きく異なります。
まず車検とは、自動車検査登録制度の略で、車が保安基準に適合しているかを確認するためのものです。安全性や公害防止に関する基準をクリアしているかをチェックするもので、いわば公道を走行するための最低限の確認となっています。
それに対し、法定点検は車のトラブルや故障を未然に防ぐ目的で行われるものです。車検に比べて多くの項目について確認され、不具合のある場所はないか、故障しそうなパーツはないかなどを点検し、必要に応じて整備を行います。
では、車検と法定点検でのチェック項目がどのように異なるか、一例を見てみましょう。
| 項目 |
内容 |
| エンジン |
エンジンのかかり具合や異音の確認 エンジンオイルの汚れや液の量、バッテリーの液量などを点検 |
| ブレーキ |
ブレーキ力を確認 ブレーキディスクに摩耗や損傷がないかを点検 |
| 車検 |
法定点検 |
引用:国土交通省
例えば、車検におけるブレーキの検査事項はブレーキ力です。たとえ今後故障となりかねないような損傷があったとしても、ブレーキ力の数値が保安基準に適合していれば車検に通ってしまうということです。
ここで、違いを簡単にまとめておきます。
- 車検…車が保安基準に適合しているかの検査
- 法定点検…故障やトラブルを未然に防ぐための点検、整備
法定点検は車を安全に走行できる状態に保ち、事故を防ぐことに繋がりますので、きちんと受けるようにしましょう。
車検と法定点検についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。
関連記事:車検と法定点検、何が違うの?何それおいしいの?【車検のギモン解決シリーズ】
日常点検との違い

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法定点検も日常点検も、車の利用者に義務付けられた点検ですが、日常点検は日頃からユーザー自身が適宜行わなければならないものです。利用頻度にもよりますが、月に1度は行うことが推奨されます。また、長距離走行の前などにも行うようにしましょう。
では、日常点検の項目をご覧ください。
| 点検箇所 |
内容 |
| エンジンルーム |
・ブレーキ液の量 ・冷却水の量 ・エンジンオイルの量 ・バッテリ液の量 ・ウインドウォッシャ液の量 |
| 車の周り |
・ランプの点灯、点滅 ・タイヤの亀裂、損傷の有無 ・タイヤの空気圧 ・タイヤの溝の深さ |
| 運転席 |
・エンジンのかかり具合、異音 ・ウィンドウォッシャ液の噴射状態 ・ワイパーの拭き取り能力 ・ブレーキの踏み残りしろと効き具合 ・駐車ブレーキの引きしろ ・エンジンの低速、加速状態 |
引用:国土交通省
これらの15項目を日頃からチェックすることで、小さな異変にも早く気づくことができ、大きなトラブル防止に繋がります。
それに対し、法定点検はより多く、細かな項目についての点検を行うことが特徴です。特に、より専門的で知識や技術のいる点検も含まれますので、信頼できる業者に依頼することをおすすめします。
法定点検の時期と種類

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では、法定点検を受けるべき時期や、点検の項目数について見ていきましょう。まずはこちらをご覧ください。
| 車種 |
時期 |
項目数 |
| 自家用乗用車、軽自動車 |
1年ごと |
26(※省略できる項目あり) |
| 2年ごと |
56(※省略できる項目あり) |
自家用中小型トラック レンタカー(乗用車) |
6ヵ月ごと |
22(5) |
| 12ヵ月ごと |
82(7) |
事業用バス、トラック、タクシー 自家用大型トラック レンタカー(乗用車以外) |
3ヵ月ごと |
50(16) |
| 12ヵ月ごと |
99(16) |
| 被牽引自動車 |
3ヵ月ごと |
20(6) |
| 12ヵ月ごと |
33(6) |
| 二輪自動車 |
1年ごと |
33(11) |
| 2年ごと |
51(11) |
※かっこ内は走行距離が規定以下の場合に、点検を行わなくてもよい項目の数
※2020年12月現在の状況
引用:国土交通省
いわゆるマイカーの場合、1年ごと、2年ごとに受ける点検があります。また、事業用の車やトラックなどでは、より頻繁な点検が必要な上、項目数も多いです。
法定12ヵ月点検
まずは12ヵ月に1度点検が必要となる車をご覧ください。
- 自家用乗用車、自家用軽自動車
- 自家用中小型トラック
- レンタカー(乗用車)
- 事業用バス、トラック、タクシー
- 自家用大型トラック
- レンタカー(乗用車以外)
- 被牽引自動車
- 二輪自動車
一般的にマイカーとして使われる自家用乗用車はもちろん、ほとんどの車が対象となりますので、車を所有している人は忘れずに受けるようにしましょう。
法定24ヵ月点検
24ヵ月点検の対象となる車は次の通りです。
こちらも、多くの人が利用する自家用乗用車や自家用軽自動車、二輪自動車が対象です。通常、24ヵ月点検は車検と同時に行われます。
法定3ヵ月点検
大型の自家用トラックおよび、事業のために使われる下記のような車では、3ヵ月ごとの点検が必要です。
- 事業用バス、トラック、タクシー
- 自家用大型トラック
- レンタカー(乗用車以外)
- 被牽引自動車
自家用の普通車では受ける必要がないため、多くの人にとっては馴染みがないものですが、旅客運搬などの事業を行う人にとっては必須の点検となります。
法定6ヵ月点検
最後に、6ヵ月ごとに点検を受けなければならない車をご紹介します。
自家用の普通車は対象になりませんが、自家用であっても小型や中型のトラックは6ヵ月点検の対象になるため、所有者は注意が必要です。
普通自動車の法定点検の内訳

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では、一般的にマイカーとして使われていると想定される自家用乗用車の場合、どのような点検項目があるかを確認していきましょう。
法定12ヶ月点検の内訳
12ヵ月点検での自家用乗用車の点検項目をご覧ください。


引用:国土交通省
12ヵ月点検の点検項目は上記29項目です。(車種や走行状況により、点検の要否が分かれる項目があります)。所要時間は、何も異常がない場合で60分程度、不具合が多く見つかりたくさんの整備を要する場合には数時間と車の状態によって異なります。
法定24ヶ月点検の内訳
続いて、24ヵ月点検での点検項目です。先ほど紹介した12ヵ月点検における26項目に加えて下記の点検が行われます。


引用:国土交通省
法定点検のよくある質問

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法定点検の概要についてはお分かりいただけたかと思いますが、車を利用する人ならまだまだ知っておかなければならないことがあります。ここでは、よくある質問内容について解説しますので、一つずつ確認しておきましょう。
自分で法定点検を行った場合、シールはどうしたらいい?
点検を受けたことを示すサインの一つに、「点検整備済みステッカー」という円形のシールがあります。
これは、自動車整備振興会が認める認証工場にて点検を受けたときにだけ手に入れられるシールであり、個人で行った場合には手に入れることができません。また、認証工場以外で点検を受けた場合も同様にシールは入手できないことになっています。
しかし、点検整備済みステッカーには貼付義務がないので、入手できなくても心配する必要はありません。
法定点検の期間はいつ?
車検は満了日までに検査を受けることが定められていますが、法定点検は「12ヶ月ごと」「24ヶ月ごと」など、実施の周期が定められています。一方で、車検のように「満了日までに受けないと走れない」という仕組みではないため、うっかり忘れやすい点が注意点です。12ヶ月点検は特に、カレンダーやアプリでリマインドを設定しておくと安心です。1年ごと2年ごとと示されていても、実際には明確な時期が定められているものではないのです。
2年ごと受ける24ヵ月点検は車検と同時に行うため、忘れる心配はありませんが、12ヵ月点検はうっかり忘れてしまうことのないように自分でスケジュール管理をしておきましょう。
法定点検を受けないと罰則はある?
車検の場合、無車検車(車検を受けていない車)での走行には、違反点数6点および免許停止という処分に加え、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金という罰則が定められています。
それに対し、法定点検は法律で実施が求められている点検ですが自家用車については、未実施そのものに対して直ちに罰則が科される仕組みではありません。
ただし、安全面はもちろん、故障や事故のリスクを下げるためにも定期的な点検をおすすめします。
しかし、だからといって点検を受けなくても良いと考えるのは問題です。法律で定められているという理由はもちろんのこと、法定点検は未然に事故やトラブルを防ぐための重要な役割を担っているため、安全に車を利用するために忘れず受けるようにしましょう。
法定点検はどこで受けられる?

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続いて、点検を受けることができる業者をご紹介します。
| |
特徴 |
| ディーラー |
・サービスのレベルが高い ・工賃、部品代共に料金が高い傾向 |
| ガソリンスタンド |
・全国どこにでも店舗があるため便利 ・比較的料金が安い ・給油や各種メンテナンスも充実 ・指定整備工場や認証整備工場を備えているところも |
| 車検専門店 |
・比較的料金が安い ・所要時間が短い傾向 |
| 指定整備工場 |
・整備の設備が充実している ・保安基準の適合性を証明する保安基準適合証が交付される |
| 認証整備工場 |
・料金が安いところも多い ・指定整備工場より設備はやや劣る |
基本的に、車検を受け付けている業者であればどこでも点検を受けることができます。業者によって料金や特徴が異なりますので、いくつかの依頼先を比較して検討することをおすすめします。
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この記事では、法定点検について解説しました。明確な期限や罰則がないとはいえ、安全のため必ず点検を受けるべきです。
中でも、2年ごとに受ける24ヵ月点検は車検と同時に行われます。車検も法定点検も車の安全性に関わる大切なものなので、安くても信頼できるところに依頼したいですよね。車検を安心して受けることができる依頼先を探すには、「楽天Car車検」の利用が便利です。「楽天Car車検」では、近くの車検業者を簡単に検索して比較することができます。
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参考サイト
車の法定点検(定期点検)は義務? 費用や点検期間は?(参照日:2020-12-11)
https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/cc-routine-inspection/
点検整備の種類(参照日:2020-12-11)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/
点検整備の必要性・重要性(参照日:2020-12-11)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-1/
自動車の点検及び整備に関する手引き(参照日2020-12-11)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/images/t1-2/tebiki.pdf
道路運送車両法 第48条(定期点検整備)
https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185
点検整備の種類(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/
点検整備の必要性・重要性(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-1/
令和6年度 路上故障実態調査(国土交通省)
https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/common/data/r6_jittai.pdf

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